YouTube動画を海外向けに発信!英語翻訳の字幕を付ける時の注意点

AUTHOR

IGNITE Team

DATE

2021年07月11日

新型コロナウイルスの影響で家で時間を過ごす人が増え、近年YouTubeを筆頭に世界中でSNSの需要が高まっています。中でも動画配信サービスであるYouTubeはテレビのように気軽に楽しめることから、暇な時間を有意義に過ごすための最適なツールとして親しまれています。

世界中に動画を配信できることで有名なYouTubeですが、その主な利用者は英語圏の方が大半を占めています。全世界における利用者数の割合を見てみると、日本は約5%。一方で利用者数1位のアメリカは約15%で、日本の約3倍もの数字を示しています。この数字から、英語字幕をつけることに大きな可能性があることが見受けられます。もちろん、英語圏以外の国をターゲットにする場合もありますが、英語圏の場合は圧倒的に多いユーザーに向けて配信できることが分かります。

海外の視聴者を増やすため、日本で活躍しているYouTuberの中でも積極的に英語字幕をつける方が増えています。しかし、英語が得意ではない場合は自分だけで字幕をつけるには多くの労力と時間がかかり、なかなか踏み出せないでいるという方も多いのではないでしょうか。

また、英語字幕をつけている方の中でも自動翻訳に任せている方も多く、視聴しているユーザーに寄り添ったローカライズ翻訳を意識している方は意外と少ないです。

これまでYouTubeでは、視聴者にタイトルや字幕作成の協力を依頼できる「翻訳依頼機能」が適用されていました。そのため、視聴者が無料でコンテンツの翻訳を動画の所有者に提供していたことが多かったです。しかし、2020年9月28日をもって、使用頻度の低迷や不正行為が多発していたという理由でその機能は廃止されました。これにより、自分自身で字幕制作に取り組んでいかなければならないという意識がより一層高まっています。今まで視聴者に協力を得ていた人気YouTuberにとっては翻訳依頼機能の存在が大変重要であった分、代案に思い悩んでいる方も少なくありません。

今回の記事では、下記のような方に向けて「英語翻訳の字幕をつける時の注意点」をお届けします。

  • YouTuberとして今後YouTube動画に英語字幕をつけて世界発信したい
  • 企業のマーケティング効果としてYouTubeを始めたが英語字幕が課題となっている
  • 英語字幕はつけたいがつけ方に不安がある
  • 既に字幕はつけているが効果的なのか分からない
  • 英語字幕に挑戦はしてみたものの苦戦中
  • 社内で英語字幕を検討中

など、ひとつでも心当たりがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

また、字幕の編集時に動画内に字幕を入れ込んでいる方も多くいますが、この記事は「YouTube上の字幕機能を使用」する上での注意点やポイントを紹介していきます。

YouTube英語翻訳の内容の正確さ

一つ目の注意点として挙げたいのが「内容の正確さ」です。基本的なことですが、英語翻訳をする際に最も重要な点とも言えます。発言者の言語を多少理解している方にとっては字幕は単なる補足に見えるでしょう。しかし、その言語を全く知らない方や聴覚に障害がある方にとっては、字幕は「配信者の声」でもあるからです。誤解を招く訳し方や字幕と内容の不一致などが起こらないように、的確な内容を重視しましょう。視聴者に間違った情報を伝えることは信頼性の低下にもつながるので、短い話し言葉であっても内容の正確さを意識することが大切です。

時制に注意

英語翻訳の際に注意が必要なのが過去形・現在形・未来形などの時を言い表す時制。現在進行形の多いvlogや過去形の多い過去の編集動画など、動画内容によってどの時制を多く使うかは変わってきますが、ユーザーが内容を理解するためには気をつけなければいけない点です。ひとつのストーリー内で、過去と現在を行ったり来たりしてしまうと視聴者の混乱を招いてしまいます。

直訳ではなく意訳する

日本語から英語にそのまま直訳した内容を表記してしまうと、ユーザーに分かりづらく冗長な字幕になりがちです。特に「なんか」「えーと」などの不必要な音声までそのまま字幕として表さないように心掛けましょう。たとえ話し言葉であっても、翻訳する際は話の要点を伝えることが大事です。例として、食事系動画を配信するモッパンユーチューバーの事例をご覧ください。

「え、なんかあのチョコレートの味とあとあのラズベリーの酸味かな、なんかそれっぽい味があるんですよね」

【✖️直訳】
Oh, it’s something like chocolate and the taste may be the acidity of raspberry, it’s something just like that kind of a flavor.

【⚪︎意訳】
It’s chocolate flavored with a hint of acidity of raspberries.

いかがでしょうか?どちらが読み取りやすいか一目瞭然ですよね。
視聴者が理解しやすいように言い方を少し工夫するだけで、簡潔で分かりやすい文章になります。英語字幕に取り組んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

また、意訳しすぎて話者の真意が変わってしまうのは逆効果なので、発信者の伝えたいメッセージをしっかりと読み取ることが重要です。

字幕が海外の視聴者に寄り添えているか

YouTubeに英語字幕をつける際は、どれだけ視聴者の立場となって作成できるかが大きな鍵となります。近年は便利な自動翻訳もありますが、方言やニュアンスの違いなど自動翻訳ではどうしても自然な表現にならない場合が多いです。ユーザービリティを考慮するためには、出来る限り自動翻訳に頼らないことがおすすめです。

日本語知識がゼロの海外の方が見ていると考える

世界中に向けて発信するYouTube動画は誰が見ているか計り知れません。視聴者の中には、日本語を多少知っている方もいるかもしれませんが、日本語知識がゼロの方が多い可能性が高いです。そのため、日本特有の和製英語が動画に出てきた場合も注意が必要です。

例:クレーム

✖️和製英語 Claim
⚪︎ネイティブを意識した英語 Complaint

和製英語は日本でしか理解されていませんので、そのまま字幕に使用しないように気をつけましょう。ネイティブの方が理解しやすいように実際の英語に合ったものに翻訳することがポイントです。

また、中には日本語だけでなく日本についての知識がない方もいるでしょう。英語翻訳をする際は、そういった方も見てくれていると想定して作成してみてください。

必要ならテロップの翻訳も

見過ごされがちなテロップですが、視聴者がより理解しやすくするためにはテロップの翻訳にも目を向けましょう。テロップは補足として活かされますが、ときには非常に重要な役割を果たしています。また、日本では主流なテロップですが、海外での使用頻度はかなり少ないです。そのため、テロップに慣れていない海外の視聴者も多くいる可能性が高いので、尚更翻訳が重要になってきます。音声の翻訳だけにとらわれて、全体のストーリーに穴が空いてしまわないようにテロップ翻訳も活用しましょう。

英語字幕でもストーリー性が必要

視聴者は断片的な情報ではなく、ストーリーの全体像をつかむ必要があります。YouTubeに英語字幕をつける時は、前後の文脈に注意して字幕テキストだけでも話が理解できるよう気を配るといいでしょう。

視聴者は分かるだろうという憶測で翻訳しない

「聞いている人は理解するはずだ」という考えはなるべく避けましょう。この考えが「その後」「または」「しかし」などの接続詞を抜いてしまったり、目的語を入れ忘れることにつながってしまうからです。分かりやすい文章作成のためには、主語が何なのかしっかりと表記することも大切です。「これ」「あれ」の表現には特に注意しましょう。

例:I like this one more than that one → I like this OOO bag more than the OOO bag

オブジェクトが何なのかはっきり伝えるだけで、視聴者の理解度はぐんと上がるはずです。自身の字幕が大丈夫か不安な方は、字幕テキストだけを見てストーリーが連携しているかチェックしてみるのがおすすめです。

丸カッコ()を有効活用しよう

日本特有の言葉など、文化的な理由でローマ字に残しておくのに最適な言葉があります。この場合はローマ字を使用して単語名を示し、分かりやすくするために括弧内に意味を追加すると効果的です。

例:Shikishi (Autograph card/board)

また、括弧の使用はYouTuberの言い方の雰囲気を表現したい時にも効果があります。特に「haha」や「lol」などは笑っている場面で使いやすい表現です。

YouTube上の英語字幕の読みやすさ・見やすさ

YouTubeは映画と違い、スマホの小さい画面で気楽に楽しむ方も多いですよね。気軽に楽しめるツールゆえに字幕の読みやすさや見やすさが非常に重要になってきます。YouTubeは次々とおすすめ動画が表示されるので、少しでも動画が見にくいと他の動画を見にいってしまう視聴者が増えてしまいます。視聴者が自身の動画にとどまってくれるよう下記のポイントを頭にいれておきましょう!

タイミング編集に注意

文字の大きさなども大事ですが、YouTubeに英語字幕をつける上で必要不可欠なのがタイミング編集。画面が切り替わるまでに、視聴者が読み終えられることが大切です。ユーザーが字幕で内容を理解できるよう、時間が短くなりすぎないように気をつけましょう。

字幕が3行以上にならないように

日本語を英語に訳すと、字数の違いでどうしても長くなってしまいがち。文章が見やすく画面におさまるようにも、一文はなるべく短くまとめましょう。下記の例をご覧ください。

【事例1】

「え、なんか大人っぽい上品な味わいって言うんですかね。なんかそういう味わいとかがあってすごい美味しいです」

✖️ It has an exotic and mature taste, and it is very delicious because it has that kind of taste.
⚪︎ It has an exotic and mature taste and is very delicious.

出演者であるYouTuberに、字幕を意識して発言している方は少ないです。そのため、話し言葉だと一文一文が長く繋がっている発言がしばしば見られます。上の文は全て訳そうとして、かえって見にくい文章になっていることが分かりますでしょうか?必要ない文章はカットして、視聴者が理解しやすくするために内容をまとめるように意識しましょう。

【事例2】

「木の温もりのあるモダンな内装が素敵すぎて、入った瞬間から心躍りました」

✖️ My excitement levels jumped the second I stepped inside because the interior design of heartwarming wood is so nice.

⚪︎ The interior design of heartwarming wood is so nice.
My excitement levels jumped the second I stepped inside.

上の文が決して間違っているという訳ではないです。しかし、コンマや接続詞を多々使用して文を長くするよりかは、一文一文を短く終わらせて読みやすさを優先するのがポイントです。YouTubeは動画コンテンツなので、画面におさまる文字数で、何よりも「ぱっと見て理解できるか」が重要です。話の要点を意識してなるべくシンプルにすることを心掛けてみてください。

海外向けYouTubeのSEO効果を意識する

YouTubeに英語字幕をつけることは、SEO効果の向上へとつながり、マーケティング効果も期待できます。YouTube上における検索エンジンの動画の評価はテキスト中心で行われます。そのため、動画に字幕を入れることにより、検索エンジンが内容を理解しやすくなります。結果的には、SEOとしての評価も上がり、ユーザーの検索時に上位に表示されやすくなることで視聴率向上へとつながるのです。

キーワードの導入

字幕をつけることがSEO対策になるということは分かったと思います。その上で、さらにおすすめしたいのが「キーワードの導入」です。字幕だけでなく、自身の動画のタイトル・概要欄・タグなどにもキーワードを入れると、より高いSEO効果が期待できます。視聴者を増やしたい、または視聴率を伸ばしたいという方はぜひ参考にしてみてください。

まとめ

「英語翻訳の字幕をつける時の注意点」いかがでしたか?

新型コロナウイルスの影響によりテレワークを導入する企業が急増し、「おうち時間」が増えた現代人の生活。YouTubeの利用者数年々増え20億人以上もの数となり、今後も更に利用者数が伸びていく事が予想されています。グローバル化が進展し続ける日本では、海外に向けた取り組みに注目が集まるばかりです。

この機会に大きなマーケットを持つ海外に向けてYouTube動画を発信する方も多いでしょう。字幕をつけるだけでも視聴者数が増加する可能性が十分にあります。また、字幕作成時には何よりも「視聴者目線に立つこと」を念頭に置いてください。作成者側でなく、視聴者側として視点を変えてみるだけでも今まで気づかなかったことが目に入るようになります。

今回の記事を参考に海外発信に少しでも興味がある企業や個人の皆様は、ぜひ効果的な英語翻訳の字幕作成を検討してみてください。

株式会社IGNITE

バイリンガルのコンサルタントでチーム構成している大阪のWebマーケティング会社です。
インバウンドや越境ECなどの海外戦略、ローカライズ、アナリティクス分析を中心とし、国内外クライアントのグローバルビジネスの成功に向けてサポートを提供することを専門としています。

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