商品やサービスの販売先を国内から世界に変えるグローバル化の波が急速に進む現代において、進出先として魅力的な英語圏。しかし、英語圏の市場について意外と詳しくない方も少なくないのではないでしょうか?海外進出において相手国の市場やニーズ、業界動向の調査は必要不可欠です。
そこで本記事では下記のような方に向けて、英語圏の市場の魅力や英語圏以外のリスクについて解説します。
- 英語圏の魅力が知りたい
- 海外進出を目指している
- 事業を展開する国や地域を検討している
- 英語圏以外の国の魅力やリスクが知りたい
上記に当てはまる方はぜひ最後までご覧ください。この記事が海外進出への一助となれば幸いです。
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英語圏の市場
世界中で英語を話している人口はどれほどいるのでしょうか?まずは英語圏の市場をご紹介します。
世界中の5人に1人は英語を実用レベルで使用している
(出典:novanexus.jp)
世界人口約73億人のなかで、英語人口の数は約15億人です。なんと、世界中の5人に1人は英語を実用レベルで話しています。また、英語は世界中で最も多くの人に使用されている言語ですが、驚くことにネイティブ・スピーカーは世界の英語人口のうち、たったの3.8億人(25%)です。
残り11.2億人(75%)もの人は、外国語として英語を身につけたということ。つまり、多くの人が第二言語として英語を習得しているということです。この事実から、世界各国が英語を重要視していることがわかります。
英語圏のGDP
国で生産された財や、サービス総額を表す指標である「GDP(国内総生産)」。GDPからは国の経済力がわかります。そんなGDP(名目)の世界一位はアメリカ合衆国。次いで2位が中国、3位が日本です。日本は3位ですが、上のグラフを見るとわかるように、アメリカと中国に大きく差をあけられています。(出典:GLOBAL NOTE 「世界の名目GDP 国別ランキング・推移(国連))
また世界の1人当たりのGDP(名目)では、日本は24位です。上位は米国やアイルランド、ノルウェーなど、英語を公用語として話す人口が多くを占めています。このことからも、英語圏の経済力の高さがわかります。(出典:GLOBAL NOTE 「世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)」)
(出典:Education First 「世界ランキング」)
こちらは「EF Education First」が2021年に公開した、「EF EPI英語能力指数ランキング」です。EF EPI英語能力指数は、国際的な成人の英語能力や個人の生産性を比較するための重要な指標であり、毎年世界中から注目されています。EF EPI能力レベルの内容については以下の通りです。
非常に高い
(EF EPI スコア600+)
- 社会生活の場面で正しい意味合いを持たせた適切な言語を使用できる
- 高度な文章を簡単に読める
- 英語のネイティブスピーカーと契約交渉ができる
高い
(EF EPI スコア550 - 599)
- 職場でプレゼンを行っている
- テレビ番組を理解できる
- 新聞を読む
標準的
(EF EPI スコア500 - 549)
- 専門分野における会議に参加している
- 歌の歌詞を理解できる
- 熟知した内容についてプロフェッショナルなメールを書ける
低い
(EF EPI スコア450 - 499)
- 観光客として英語を話せる
- 同僚とちょっとした会話ができる
- 同僚からの簡単なメールを理解できる
非常に低い
(EF EPI スコア< 450)
- 簡単な自己紹介(名前、年齢、出身国) ができる
- 簡単な合図を理解できる
- 海外からの訪問者に基本的な指示をだせる
(出典:EF 「EF EPI能力レベルについて」)
日本は112か国・地域中78位であり、残念ながらEF EPI能力レベルは「低い」と評価されています。EF EPI能力レベルが「非常に高い」と評価されている多くの国は、世界の1人当たりのGDP(名目)が上位の国と重なっています。 このことから、英語能力が高い国は経済力も高くなりやすい傾向があるといえるでしょう。
英語圏の市場の大きさ
(出典:Wikipedia 「英語が公用語・国語の地位にある国・地域」)
英語圏とは、公用語に英語が定められている国のことを指します。英語は英語圏である北アメリカをはじめ、イギリスやアイルランド、欧州連合、ヨーロッパなど世界80カ国以上で話されています。上の地図は世界の英語圏の地域を表したもので、濃い青色は英語が公用語となっている国、薄い青色は英語が公用語であるが主要な言語ではない地域です。この地図からも、海外でビジネスを行うには英語が重要だということがわかります。(出典:英語圏の市場の大きさ)
インターネット上の英語圏人口
またインターネット上の使用言語で、最も多く使われているのも英語です。英語はなんと世界中の約60%、2番目に多いロシア語は約7%、スペイン語は約4%。英語は他の国と圧倒的な差をつけて多くの人にウェブ上で使われているのです。(出典:Wikipedia 「ウェブサイト数によるランキング」)
グローバルビジネスでは英語が共通語
国際語ともいわれる英語は、グローバルビジネスでも共通語です。英語を母国語とする人よりも第二言語として話す人が圧倒的に多いことからも、英語が世界共通語だということがわかります。
英語が扱えるようになれば海外進出がしやすくなるだけでなく、学問や情報収集においてもメリットが大きいです。世界の最新情報について知るためには、英語で情報を読み解く必要があります。英語力があれば通訳や通訳機に頼ることなく、自身の力でより早く情報が得られるのです。
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英語圏以外の市場
(出典:pixabay)
なかには英語圏以外の市場へ、海外進出を考えている方もいるでしょう。実際に経済発展が著しいBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)へ海外進出をする日本企業は、新興国ブームが起きた2000年代から増え続けています。
新興諸国は人口や経済の成長性や規模が高く、海外進出を考える生産拠点としても消費市場としても魅力的な国や地域です。とくに、近年急速な経済成長を続けている中国に魅力を感じている日本企業は少なくないでしょう。しかし、中国は「チャイナリスク」という言葉があるほど、現地進出のリスクが大きいのが実情です。
中国には大きくわけて、「社会主義であること」「生産販売や管理などで問題が起こりやすいこと」「反日デモや病気などによって人に被害が生じるおそれがあること」の3つのリスクがあります。魅力的な面がある反面、このようなリスクが原因でやむを得ず撤退を決めた日本企業も存在します。
このように、国ごとのカントリーリスクは、海外進出を検討する際に必ず確認しておきたい重要事項です。最近でもロシアがウクライナへ侵攻したことで、世界経済は大きな影響を受けました。東京商工リサーチ(TSR)では、以下のように公表されています。
東京商工リサーチ(TSR)が業務提携するDun & Bradstreet(D&B)がこのほどアップデートした「カントリーリスクレポート」によると、侵攻後のロシアの格付は、「非常に高いリスク」に変更され、見通しも「急速の悪化」となった。ロシア国内の企業との取引は、慎重な判断が求められそうだ。
(出典:TSR ロシアの「カントリーリスク」が大幅悪化=D&B調査)
身近に発生したロシアのウクライナ侵攻のように、カントリーリスクは決して他人事ではなく、いつでも起こりうるリスクなのです。冷静な判断でメリットとデメリットを見比べて判断することが重要です。
市場を広げるなら英語圏がおすすめ
市場を広げるなら英語圏や英語が通じる国にビジネス進出をしませんか?
英語圏以外の国にも魅力はありますが、様々なリスクを考慮すると経済や国が安定している英語圏への海外進出がおすすめです。
日本企業が英語圏への進出を考える際には、業界動向やニーズなど、海外市場に関する調査や情報収集が必要不可欠です。IGNITEは国内はもちろん海外マーケットにおけるワンストップWebマーケティングを行っております。英語圏へ向けたマーケティングなら、ぜひIGNITEにおまかせください。
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