海外インフルエンサーマーケティングって?魅力や注意点も

海外インフルエンサーといえば、誰を思い浮かべますか?ファッションで注目を集める「Jeanne Damas(ジャンヌ・ダマス)」やグルメレポートで有名な「Mark Wiens(マーク・ウィエンズ)」など、海外には膨大なフォロワーを抱えるインフルエンサーがいます。インフルエンサーマーケティングとは、そんな強い影響力を持ったインフルエンサーを起用してマーケティングを行うことです。

本記事では下記のような方に向けて、海外インフルエンサーマーケティングの概要や成功事例、実施するメリットやデメリットなどについて詳しく解説します。

  • 海外進出を検討している
  • 海外インフルエンサーマーケティングに興味がある
  • 海外インフルエンサーを活用した企業の成功事例が知りたい

少しでも当てはまる方は、ぜひ参考にしてください。

海外インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーとは、社会に大きな影響力を持つ人を指します。具体的には芸能人やモデル、専門家、ブロガーなどをインフルエンサーといいます。とくに近年では、YouTuberやインスタグラマーなどのSNSを通してユーザーに影響を与える人を指すことが多いです。

そんなインフルエンサーと提携して行うマーケティングが、インフルエンサーマーケティングです。そして、日本ではなく海外に向けたマーケティングを、海外インフルエンサーマーケティングといいます。

基本的には国内でも海外でも、商品を消費者にいかに伝えるかという点は同じです。マーケティング次第で企業の売上の幅は大きく変わります。

ソーシャルメディアマーケティングの市場規模

ソーシャルメディアマーケティングの市場規模

(出典:サイバー・バズ/デジタルインファクト調べ

株式会社サイバー・バズが2020年に行った調査によると、2020年の国内のソーシャルメディアマーケティング市場は5,519億円という結果が出ました。前年比は107%で、なんと2025年には1兆1,171億円規模になると予測されています。(出典:サイバー・バズ

そして、世界のマーケティング市場は日本の10倍以上といわれており、2022年には164億ドルの価値があると予想されています。(出典:InfluencerMarketingHub)これらの情報から、インフルエンサーマーケティグは世界中で今後もさらなる市場拡大が見込まれることがわかります。

海外インフルエンサーを起用した成功事例

国内からの海外進出に海外インフルエンサーを取り入れた成功事例のひとつに、「JETRO(日本貿易振興機構、ジェトロ)」が挙げられます。JETROは幅広い海外の情報を集めたり、日本企業の海外進出への支援を行ったりといった幅広い活動を行っている独立行政法人です。

そんなJETROが行った事例が、イギリスの人気YouTubeチャンネルである「SORTEDfood」を起用したインフルエンサーマーケティング。2019年に行った「LONDON SAKE WEEK」というイベント開催前に、キャンペーンの宣伝を実施しました。

海外インフルエンサーを起用した成功事例

(出典:London’s Best Japanese Restaurant?!

SORTEDfoodにより宣伝された動画は大きな話題となり、キャンペーンへの集客及び日本酒の認知獲得に大きく貢献する結果となりました。このように、人気インフルエンサーを起用することにより、自社だけでは呼び込めない多くの見込み客に宣伝できるのです。

海外インフルエンサーマーケティングを活用するメリット

今後もさらなる拡大が見込まれる海外インフルエンサーマーケティング。活用するメリットを見ていきましょう。

1.ターゲットを絞ってPRできる

インフルエンサーが抱えているフォロワーに対してPRができるため、ターゲットを絞ったPRが可能です。たとえば女性をターゲットとした場合、女性のフォロワーが多い海外インフルエンサーに依頼することで、情報が届きやすくなります。狙ったターゲットに情報を伝えやすく、高いPR効果が見込めるのです。

2.日本よりも母数が多い

海外のインフルエンサーは、世界共通語である英語を使うため、国内外を問わず多くのユーザーに視聴される可能性が高まります。日本よりも母数が増えることで、より多くの宣伝効果が見込めるのです。

海外インフルエンサーマーケティングのデメリット

海外のインフルエンサーを起用する際に、注意するべきポイントやデメリットをご紹介します。

1.言語の壁がある

ユーザーの心に響く情報を伝えるためには、インフルエンサー自身にもしっかりと商品やサービスの魅力を理解してもらう必要があります。しかし、インフルエンサーの現地語が使えなければ、意思疎通は難しいでしょう。ある程度の語学力が必要になることは、ひとつのハードルといえます。

2.海外インフルエンサーの選定が難しい

インフルエンサーマーケティングにおいて、インフルエンサーの選定は非常に重要です。しかし、自社にマッチする海外のインフルエンサーを選定するのは難しいもの。

マーケティングに適切なインフルエンサーを選定するためには、どのようなサービスや商品が適しているのか、どのような媒体を使用するのかを見定める必要があるためです。

また起用する海外インフルエンサーの決定後にも、上手くコミュニケーションが取れなければコントロールが難しい懸念点もあります。

3.ステルスマーケティングに気をつける

発信方法を間違えると、消費者にステルスマーケティングと思われてしまうリスクが発生します。ステルスマーケティングとは、情報発信などの活動が、宣伝だと消費者に気づかれないように欺く宣伝行為のこと。「サクラ」や「ヤラセ」などとも呼ばれます。

ステルスマーケティングと間違えられると、インターネット上で炎上する可能性が高くなります。そうなるとインフルエンサーはもちろん、提供している企業の信頼感も損ねてしまう危険性があります。

ステルスマーケティングだと思われないためにも、投稿に「PR」や「AD」の表記をつけるなどの事前対策を行いましょう。

海外インフルエンサーマーケティングの主な媒体と特徴

海外インフルエンサーマーケティングの主な媒体と特徴

海外インフルエンサーマーケティングを成功させるために、インフルエンサーが活躍するSNSごとの特徴を捉えておくことは非常に重要です。ここでは、海外インフルエンサーが活躍する主な媒体や特徴を見ていきましょう。

Facebook

Facebook(フェイスブック)は誰もが知る世界最大のSNS。日本では10代〜20代の若年層ユーザーが減少傾向にありますが、世界では年代を問わずメインSNSとして認識されています。そのため海外向けの施策に強いSNSといえるでしょう。

YouTube

Youtube(ユーチューブ)は、Google検索に次いで2番目にアクセス数の多いWebサービスです。(出典:Wikipedia)動画コンテンツで情報発信を行うため文字よりも伝えられる情報量が多く、ユーザーへの訴求力が高いことが大きな特徴です。商品のレビュー動画の需要が高いため、インフルエンサーマーケティングと相性が良いプラットフォームといえます。

Instagram

Instagram(インスタグラム)はFacebook社が提供しているSNS。Facebookには劣るものの、月間利用者数は10億人以上です。(出典:Meta for Business)画像や動画がメインのSNSであるため、ユーザーが視覚的に楽しめるファッションや美容、観光などのサービスに適しています。また画像や動画がメインであるため、言語の壁がない点も大きな魅力です。

TikTok

TikTokは若年層を中心に、近年多大な人気を獲得しているSNSです。15秒程度の動画がメインのプラットフォームで、2020年にはJustin Bieberが利用を始めたとして世界中で話題になりました。(出典:Justin Bieber

大きな特徴は、拡散力が非常に優れていること。TikTokを活用している日本企業はまだまだ少ないからこそ、今チャンスが多いSNSだといえます。

Twitter

Twitter(ツイッター)は、短いテキストをメインに写真や動画も投稿できるSNS。拡散力の高い「リツイート機能」が大きな魅力です。Twitterの拡散力を活かして海外インフルエンサーマーケティングを行えば、1つのツイートがバズるだけでも大きな注目を浴びられる可能性があります。また投稿にURLを入れられるため、自社サイトに誘導するのが比較的簡単な点も魅力です。

▼海外向けSNSのマーケティング戦略について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/how-to-successfully-market-sns

訪日外国人観光客は年々増えている

日本はビジネス進出の場として注目されており、インバウンド市場は年々拡大しています。新型コロナウイルスの影響から2020年には訪日外国人観光客が大幅に減ったものの、政府は2030年には6,000万人の訪日外国人観光客を目標にすると公表しました。(出典:観光庁

今後の観光施策では、ウィズ・コロナ時代のなかでも外国人にとって魅力的な施策を打ち出す予定であることも公表しています。(出典:観光経済新聞

訪日外国人観光客は年々増えている

(出典:国土交通省 官公庁 「訪日外国人旅行者数・出国日本人数の推移」

また新型コロナウイルスによる一時的な減少はあったものの、過去のデータを見ると日本への外国人旅客数が年々増えていることは明らかです。実際に、新型コロナウイルスの影響が出る前の2019年までは右肩上がりに増加していることが、上の表から見てわかります。

今後のインバウンド市場の増加を踏まえると、店舗や企業を経営している人にとって大きなチャンスが今後期待できるといえるでしょう。チャンスを掴むためには、早めの行動が重要な鍵となります。

▼インバウンド観光の今後の見通しについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/inbound-tourist-future-outlook

今だからこそ、インフルエンサーマーケティングを検討しよう

日本はもちろん世界中で空前のSNSブームが起こっている今だからこそ、インフルエンサーマーケティングを検討する価値があるといえます。

しかし、起用する海外インフルエンサーの選定や、海外の情報取集を適切に行うことは容易ではありません。海外インフルエンサーマーケティングを行うなら、専門的知識や経験が豊富な海外進出サポートを行っているサービスを活用するのがおすすめです。

英語圏のインフルエンサーマーケティングに興味があるなら、ぜひIGNITEへお任せください。IGNITEには国内外にさまざまな事例がありますので、もし海外インフルエンサーマーケティングにご興味がありましたら、お問合せください。

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当ブログを運営しているIGNITEは海外マーケティングを中心に、日本の中小企業や個人の海外展開をお手伝いしております。無料診断レポートもありますので、海外マーケティングにご興味がありましたら一度お問合せください。

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この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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