アメリカで人気の日本アニメ10選【2025年版】|海外ファンに愛される理由とトレンド解説
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近年、日本のアニメはアメリカにおいて一大カルチャーとして定着し、その影響力は年々増すばかりです。かつては限られたファン層の中で親しまれていたアニメ文化も、現在ではNetflixやHuluなどのストリーミングサービスを通じて、より広範な視聴者層にリーチするようになりました。特にZ世代やミレニアル世代の間でその人気は顕著で、SNSを中心としたファンコミュニティの活性化も見られます。
アニメ作品はもはや「マニアのもの」ではなく、「誰もが楽しむメインストリームコンテンツ」へと変貌を遂げています。実際、2020年代に入ってからはアメリカのテレビ視聴ランキングや配信ランキングにも日本アニメのタイトルがランクインすることが珍しくなく、文化的輸出の一つとしてもその存在感は増大。本記事では、そんなアメリカ市場で注目を集めている人気の日本アニメを、トレンドや視聴傾向とあわせて紹介していきます!
▼アメリカで人気の日本アニメ10選
1. ダンダダン

『ダンダダン』は、霊能力者の少女・綾瀬桃と、オカルト好きの高校生・オカルンがUFOや怪異現象と戦う、SF・バトル・コメディ要素を融合した新世代アニメです。独特の疾走感とテンポの良いギャグが最大の持ち味で、スタイリッシュかつ大胆なアニメーション表現も大きな魅力となっています。作画の迫力やバトルシーンの演出は視聴者を圧倒し、コミカルな掛け合いやラブコメ要素まで盛り込むことで多層的なファン層を獲得しています。日本のジャンプ系アニメの伝統を受けつつも、オカルティックな題材と現実味ある青春ストーリーが新鮮さを放っています。
アメリカでは2025年夏に新シーズンが配信されるや否やSNSやReddit(レディット)で急速に拡散し、「ジャンプ+系アニメの新境地」として注目を集めました。Crunchyroll(クランチロール)での視聴ランキングでは連続してTop3入りし、英語圏のファンダムも大きな盛り上がりを見せています。トレンドとしてはアメリカのアニメ系YouTuberやTikTokクリエイターたちによる解説・リアクション動画がバズり、作品の独自性やバトル演出への賛辞が相次ぎました。また、MemesやFanartも大量にSNSに投稿され、若い世代を中心に「毎週絶対チェックする作品」として地位を確立。ファンイベントでのコスプレ人気も高く、アクション好きからコメディ好きまで幅広い層に愛される"must-watch"な作品と評価されています。
2. 葬送のフリーレン

『葬送のフリーレン』は、異世界RPG風ファンタジーの「物語のその後」、すなわち英雄譚のエピローグを描いた斬新なアニメです。勇者パーティのメンバーだったエルフのフリーレンが、仲間の死や時の流れに向き合いながら自身の感情や記憶と静かに向き合っていく物語。派手な戦闘シーンよりも、美しい自然描写、凜とした間、人生の虚無や再生など、繊細な心理描写や時間の経過に重点が置かれています。静謐な空気感や哲学的とも言えるテーマ性も、現代人の感覚に合致し、幅広い層から絶賛を受けています。
アメリカでは2024年~2025年にかけて「大人向けのアニメ」として大きなブームとなり、Crunchyroll(クランチロール)やNetflixなどの人気ランキングで長期間上位を維持。現地アニメファンはもちろん、普段アクションものを中心に観る視聴者層からも「感情的に引き込まれる」と好評を博しています。英語圏レビューサイトには「静かで心地よい時間が流れる」「日本アニメの奥深さを再発見した」というコメントが多く寄せられ、キャラクターの内面や人生観への共感の声も多いです。またトレンドとして、ファンダム内ではフリーレンというキャラクターに共感する“スローライフ志向”のユーザーも多く、「心を癒やす名作」としてアニメイベントや書店の特集も組まれています。アメリカのSNS上では作中の美しい風景カットがたびたび話題となり、「アートとしても楽しめる作品」として米国のクリエイター界隈でも反響が広がっています。
3. 薬屋のひとりごと

『薬屋のひとりごと』は、古代中国の華やかな後宮を舞台に繰り広げられる、本格ミステリーと人間ドラマを融合させた作品です。物語の中心となるのは、薬師としての確かな知識と鋭い観察眼を持つ少女・猫猫(マオマオ)。本作の大きな特徴は視聴者の知的好奇心をくすぐるストーリー展開です。後宮で下女として働くことになった猫猫(マオマオ)が、毒、薬、病といった医学的知識を駆使し、次々と持ち上がる事件の謎を解き明かしていく様子や、後宮に渦巻く嫉妬や陰謀、複雑な人間模様がリアルに描かれており、推理ファンだけでなく、人間ドラマや歴史ものが好きな層にも深く響く、重層的なエンターテイメント作品です。
アメリカでは2024年末から2025年にかけて急速に注目度が拡大し、CrunchyrollやHuluのアニメ人気ランキングで常に上位を記録。主人公像や重厚なストーリーが「他にない知的エンタメ」として高く評価され、海外レビューサイトでも「女性視点の異色作」として話題。ミステリーファン層や後宮ものが好きなファンを中心に人気を博しています。近年、グローバル市場では、単なるアクションやファンタジーではなく、知的好奇心を刺激するコンテンツへの需要がトレンド。『薬屋のひとりごと』は、このトレンドを象徴する作品です。最近では、国内外の観光客に人気のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)とのコラボレーション企画で「謎解きミステリー・ウォーク」が開催されており、本作品の「ミステリー」や「探究心」といったテーマが体験できるイベントも人気を集めています。
4. タコピーの原罪

『タコピーの原罪』は、見る者の心を揺さぶる、ダークで感動的な短編アニメです。可愛らしい笑顔の宇宙人・タコピーが、地球で出会った少女しずかと交流する物語は、一見すると癒し系のように見えますが、その内側にはいじめや家庭問題、貧困といった現代社会の深刻なテーマが隠されています。タコピーの無垢な行動が、人間の複雑な感情と結びつき、予期せぬ悲劇や葛藤を生み出していく様子は、多くの視聴者に強烈なインパクトを与えました。このショッキングな展開と、タコピーの愛らしい外見とのギャップこそが、本作の最も大きな魅力です。
アメリカでは、『タコピーの原罪』が配信開始と同時にSNSやレビューサイトで爆発的な話題となりました。世界最大の映画・ドラマレビューサイトであるIMDb(Internet Movie Database)では全話が9.0以上の評価を獲得し、日本アニメ史上初の高評価を獲得しました。特に、「かわいいキャラクターでありながら大人も号泣する」というギャップは、北米のアニメファンにとって新鮮な体験となり、2025年夏最大のヒット作と言われています。近年、グローバル市場では、単なるエンターテイメントではなく、社会的なテーマを深く掘り下げる「ソシオ・エンターテイメント」がトレンド化しており、『タコピーの原罪』は、このトレンドを象徴する作品です。表面的な感動だけでなく、人間の本質や社会の病理を問いかける物語は、視聴者に「単なるアニメ」を超えた深い思索を与え、口コミや作品テーマに関する議論を通じてファンを増やしています。
5. 鬼滅の刃

『鬼滅の刃』は、家族を鬼に奪われた少年・竈門炭治郎が、唯一生き残った妹・禰豆子を人間に戻すため、鬼を討つ「鬼殺隊」に入隊し、仲間と共に成長していく和風ダークファンタジーです。ufotableによる息をのむほど美麗なアニメーション、心を揺さぶる登場人物たちの人間ドラマ、そして迫力に満ちた剣劇アクションが融合し、世界中の視聴者を魅了しています。特に、劇場版『無限列車編』は日本映画史上最速で興行収入100億円を突破し、最終的に400億円を超える驚異的な大ヒットを記録しました。また、コミックスの全世界累計発行部数は2億2000万部を突破し、国境を越えた圧倒的な人気を確立しています。
『鬼滅の刃』は、2019年以降アメリカで絶大な人気を誇り続けており、新たな章が放送されるたび、または劇場版が公開されるたびに、主要な配信サービスや映画興行ランキングで首位を獲得しています。アメリカでは、コスプレやグッズ販売が盛んに行われ、SNSでも常にトレンド入りするほど熱狂的なファンコミュニティが特徴的です。コミコンなどのオタクイベントでは、もはや主役級の存在であり、その人気は一過性のブームを超え、「次世代スタンダード」としての地位を確立しています
1. NARUTO -ナルト-

出典:ナルト公式サイト
『NARUTO -ナルト-』は、アメリカで最も知名度が高く、影響力のある日本アニメの一つです。原作は岸本斉史による少年ジャンプ連載の大ヒット漫画で、日本では2000年代に一大ブームを巻き起こし、アメリカでは2005年にCartoon Networkで放送されて以降、その人気を獲得。「忍者」というコンセプトが、アメリカ人にとって異文化的な魅力を放ち、SFやヒーローアニメに慣れたアメリカの視聴者にとって新鮮な存在として注目を集めています。また、ナルトとヒナタ、サスケとサクラといった恋愛要素も物語に彩りを加えており、登場人物たちの人間的な成長に深みを与えています。
アメリカのポップカルチャーでは「自己主張」や「個人の力」が重視される傾向がありますが、『NARUTO』は「仲間との絆」や「忍耐」「努力」といった、日本特有の価値観を軸にストーリーが展開されます。この文化的な差異がむしろ逆に新鮮で、アメリカの若者たちに深い印象を残しました。
アニメ関連のイベントやコスプレ文化の中でも『NARUTO』の存在感は大きく、サンディエゴ・コミコンやアニメ・エキスポといった大型イベントでは、ナルトやサスケに扮するファンが今なお多数見られます。『NARUTO』は今やポップカルチャーの枠を超え、日本発の作品がグローバルに浸透し、ローカライズを超えて愛されていく象徴的な例と言えるでしょう。
2. ONE PIECE

『ONE PIECE(ワンピース)』は、日本国内で人気を誇る国民的アニメでありながら、アメリカでも確固たるファンベースを築いています。尾田栄一郎による原作漫画は1997年に連載を開始し、アニメは1999年に放送スタート。アメリカでは2000年代以降に放送されています。
ルフィの「信念を貫き通す自由な精神」は、アメリカの建国精神や個人主義と共鳴する部分があり、文化の壁を越えて共感を集めています。またパンデミック以後急速に広まったストリーミングサービスも『ONE PIECE』の再ブレイクを後押し。Netflixではアニメ版に加え、2023年には実写ドラマ版が世界同時配信され、予想を超える成功を収めました。実写化というチャレンジは失敗例も多い中で、原作愛に満ちた演出とキャストの熱演が評価され、新たなファン層の獲得につながっています。
海外のTikTokやYouTubeでは「名シーン再現」や考察動画が若年層に広がり、アニメファンの中でもその地位は再び向上。物語が長期連載であることも、アメリカのファンにとっては「没入型体験」として価値があり、むしろ好意的に受け取られています。このように『ONE PIECE』は、単なるエンターテインメントを超えて、文化の交差点としてアメリカ市場でも独自のポジションを築いていると言えるでしょう。
3. DEATH NOTE

『DEATH NOTE(デスノート)』は、日本のみならずアメリカでも圧倒的な人気と影響力を誇るサスペンス・スリラーアニメで、アニメというメディアに対する認識を一変させた作品の一つです。2006年に放送が開始された本作は、正義と悪、倫理と狂気、そして「神になる」という欲望をテーマにした知的なストーリー展開が特徴で、少年向け作品でありながらも大人びた内容が印象的です。
このようなダークで哲学的なテーマは、アメリカの視聴者にとってはむしろ魅力的に映り、アニメに対して「子供向け」という固定観念を持っていた層にも大きなインパクトを与えました。倫理のグレーゾーンを描くストーリーは、ハリウッドのドラマや映画にも通じる構造を持ち、実際にアメリカ国内でも実写映画が制作されるなど、その人気は異例の広がりを見せています。市場トレンドとして、『DEATH NOTE』は「短編でも強いインパクトを与える作品」として注目され、近年の「一気見」スタイルの視聴傾向に非常にマッチ。全37話という手頃な長さは、ストリーミング時代のユーザーにとって非常に魅力的で、NetflixやHuluなどのプラットフォームで安定して人気を誇っているようです。アメリカでは実際に『DEATH NOTE』をきっかけにアニメにハマったという声も多く、作品そのものが一種の「文化的架け橋」と言えるでしょう。
4. 進撃の巨人

『進撃の巨人(Attack on Titan)』は、近年アメリカで爆発的な人気を博した日本アニメの代表格です。原作は諫山創によるダークファンタジー作品で、人類が巨人に脅かされる世界で生き延びるために戦う人々の姿を描いています。2013年のアニメ化をきっかけに、日本国内ではもちろん、アメリカでも一大ブームを巻き起こしました。
シーズンを追うごとに明らかになっていく複雑で重厚なストーリー構造と、道徳や政治、戦争といった重たいテーマを扱う点が、アメリカの視聴者の心を強くつかんでいます。エレン・イェーガーという主人公が時に正義の象徴であり、時に破壊者として描かれるその曖昧さは、アメリカの多様化した視点の中で深い議論を呼んでおり、ポリティカルな読み方をされることも珍しくありません。
また、市場のトレンドとして、『進撃の巨人』はアニメ業界における「シーズン制の成功モデル」として注目されました。1クールごとに明確なストーリーの区切りを設け、常に高クオリティな作画と演出を保ちながら物語を進める形式は、NetflixやHuluといったストリーミングプラットフォームに最適化された視聴体験を提供。Final SeasonではSNSでの話題性が飛躍的に高まり、毎週のエピソード配信が「イベント化」する現象も起きました。『進撃の巨人』は、ストーリー性の高さと文化を越えた普遍的テーマ、そして現代の視聴スタイルに最適化された構成によって、アメリカ市場でも他の追随を許さない地位を確立しています。
5. ドラゴンボール

出典:ドラゴンボール公式サイト
『ドラゴンボール』は、日本アニメのグローバル展開において先駆的な役割を果たした作品で、アメリカ市場における“アニメの顔”とも言える存在です。鳥山明による原作漫画は1984年に連載を開始し、アニメは1986年から展開されました。そして1990年代後半から2000年代初頭にかけてアメリカの子供向けチャンネル「Toonami」で放送されるや否や、一躍人気作品に。現在では『ドラゴンボール超』などを通じて、何世代にもわたるファンに愛され続けており、その影響力は根強く残っています。
特に孫悟空のキャラクターは、善良かつ飾らない性格ながらも、強敵との戦いを通して限界を超えていく姿勢が、アメリカのヒーロー像にもマッチ。また、悟空とベジータの対照的な成長やライバル関係は、「個人主義」と「競争」を尊ぶアメリカ文化にも非常にフィットしました。
市場のトレンドにおいても、『ドラゴンボール』は特異な存在です。通常、アニメ作品の人気は新作の放送や配信によって波のように変動しますが、『ドラゴンボール』は新作アニメ、グッズ販売、ゲームなど、マルチメディア展開が成功し安定した人気を維持しています。とりわけ、近年では『ドラゴンボール超 ブロリー』や『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』といった劇場版がアメリカでも興行的に成功を収め、日本アニメとしては異例のスケールでの公開となりました。
まとめ
日本独自の文化や価値観を描いたアニメは、今や世界的なトレンドです。特にアメリカでは、配信サービスの普及により、アニメ視聴率が日本と同レベルにまで到達する勢いで、多様な作品が提示する価値観は、国境を超えてアニメを単なる娯楽以上の存在にしています。
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