アメリカで人気の日本アニメ10選【2025年版】|海外ファンに愛される理由とトレンド解説

近年、日本のアニメはアメリカにおいて一大カルチャーとして定着し、その影響力は年々増すばかりです。かつては限られたファン層の中で親しまれていたアニメ文化も、現在ではNetflixHuluなどのストリーミングサービスを通じて、より広範な視聴者層にリーチするようになりました。特にZ世代やミレニアル世代の間でその人気は顕著で、SNSを中心としたファンコミュニティの活性化も見られます。

アニメ作品はもはや「マニアのもの」ではなく、「誰もが楽しむメインストリームコンテンツ」へと変貌を遂げています。実際、2020年代に入ってからはアメリカのテレビ視聴ランキングや配信ランキングにも日本アニメのタイトルがランクインすることが珍しくなく、文化的輸出の一つとしてもその存在感は増大。本記事では、そんなアメリカ市場で注目を集めている人気の日本アニメを、トレンドや視聴傾向とあわせて紹介していきます!

▼ランキング

(市場のトレンドをもとに)

  1. NARUTO -ナルト-
  2. ONE PIECE
  3. DEATH NOTE
  4. 進撃の巨人
  5. ドラゴンボール

1.  NARUTO -ナルト-

出典:ナルト公式サイト

『NARUTO -ナルト-』は、アメリカで最も知名度が高く、影響力のある日本アニメの一つです。原作は岸本斉史による少年ジャンプ連載の大ヒット漫画で、日本では2000年代に一大ブームを巻き起こし、アメリカでは2005年にCartoon Networkで放送されて以降、その人気を獲得。「忍者」というコンセプトが、アメリカ人にとって異文化的な魅力を放ち、SFやヒーローアニメに慣れたアメリカの視聴者にとって新鮮な存在として注目を集めています。

アメリカのポップカルチャーでは「自己主張」や「個人の力」が重視される傾向がありますが、『NARUTO』は「仲間との絆」や「忍耐」「努力」といった、日本特有の価値観を軸にストーリーが展開されます。この文化的な差異がむしろ逆に新鮮で、アメリカの若者たちに深い印象を残しました。

近年のアニメ市場では、ストリーミングサービスの普及により過去作へのアクセスが容易になったことから、『NARUTO』のような長編シリーズが再評価される動きが強まっています。アニメ関連のイベントやコスプレ文化の中でも『NARUTO』の存在感は大きく、サンディエゴ・コミコンやアニメ・エキスポといった大型イベントでは、ナルトやサスケに扮するファンが今なお多数見られます。『NARUTO』は今やポップカルチャーの枠を超え、日本発の作品がグローバルに浸透し、ローカライズを超えて愛されていく象徴的な例と言えるでしょう。

2. ONE PIECE

出典:ONE PIECE公式サイト

『ONE PIECE(ワンピース)』は、日本国内で人気を誇る国民的アニメでありながら、アメリカでも確固たるファンベースを築いています。尾田栄一郎による原作漫画は1997年に連載を開始し、アニメは1999年に放送スタート。アメリカでは2000年代以降に放送されています。

アメリカのエンタメ市場では「勧善懲悪」「個の力」「ヒーローの孤独」などが好まれますが、『ONE PIECE』は「仲間との冒険」「多様性の肯定」「自由への希求」といったテーマが核にあり、日本的な価値観と普遍的な理想の融合としてアメリカの視聴者にも受け入れられています。ルフィの「信念を貫き通す自由な精神」は、アメリカの建国精神や個人主義と共鳴する部分があり、文化の壁を越えて共感を集めています。

またパンデミック以後急速に広まったストリーミングサービスも『ONE PIECE』の再ブレイクを後押し。Netflixではアニメ版に加え、2023年には実写ドラマ版が世界同時配信され、予想を超える成功を収めました。実写化というチャレンジは失敗例も多い中で、原作愛に満ちた演出とキャストの熱演が評価され、新たなファン層の獲得につながっています。アメリカでは、実写版がSNSでバイラルとなり、アニメや原作への回帰現象も。

TikTokやYouTubeでは「名シーン再現」や考察動画が若年層に広がり、アニメファンの中でもその地位は再び向上。物語が長期連載であることも、アメリカのファンにとっては「没入型体験」として価値があり、むしろ好意的に受け取られています。このように『ONE PIECE』は、単なるエンターテインメントを超えて、文化の交差点としてアメリカ市場でも独自のポジションを築いていると言えるでしょう。

3. DEATH NOTE

出典:abemaに記載されているDEATH NOTE

『DEATH NOTE(デスノート)』は、日本のみならずアメリカでも圧倒的な人気と影響力を誇るサスペンス・スリラーアニメで、アニメというメディアに対する認識を一変させた作品の一つです。2006年に放送が開始された本作は、正義と悪、倫理と狂気、そして「神になる」という欲望をテーマにした知的なストーリー展開が特徴で、少年向け作品でありながらも大人びた内容が印象的です。

このようなダークで哲学的なテーマは、アメリカの視聴者にとってはむしろ魅力的に映り、アニメに対して「子供向け」という固定観念を持っていた層にも大きなインパクトを与えました。文化的観点から見ると、『DEATH NOTE』の物語は日本的な価値観、たとえば「秩序の重視」「社会への適応」といったテーマを背景にしつつ、夜神月とLという対極的なキャラクターの思考戦が展開されます。一方、アメリカ文化は「個人主義」や「自由意思の尊重」が基本で、アメリカの視聴者の関心を集める要因となりました。倫理のグレーゾーンを描くストーリーは、ハリウッドのドラマや映画にも通じる構造を持ち、実際にアメリカ国内でも実写映画が制作されるなど、その人気は異例の広がりを見せています。

市場トレンドとして、『DEATH NOTE』は「短編でも強いインパクトを与える作品」として注目され、近年の「一気見」スタイルの視聴傾向に非常にマッチ。全37話という手頃な長さは、ストリーミング時代のユーザーにとって非常に魅力的で、NetflixやHuluなどのプラットフォームで安定して人気を誇っているようです。アメリカでは実際に『DEATH NOTE』をきっかけにアニメにハマったという声も多く、作品そのものが一種の「文化的架け橋」と言えるでしょう。

4. 進撃の巨人

出典:abemaに記載されている進撃の巨人

『進撃の巨人(Attack on Titan)』は、近年アメリカで爆発的な人気を博した日本アニメの代表格です。原作は諫山創によるダークファンタジー作品で、人類が巨人に脅かされる世界で生き延びるために戦う人々の姿を描いています。2013年のアニメ化をきっかけに、日本国内ではもちろん、アメリカでも一大ブームを巻き起こしました。

シーズンを追うごとに明らかになっていく複雑で重厚なストーリー構造と、道徳や政治、戦争といった重たいテーマを扱う点が、アメリカの視聴者の心を強くつかんでいます。アメリカと日本の文化的な違いを踏まえると、『進撃の巨人』が両国で評価される理由はそれぞれ異なります。日本では「集団の論理」や「組織の中での自己犠牲」といった価値観が物語に重ねられやすいのに対し、アメリカでは「個の自由」や「権力への抵抗」といった要素が強く共鳴。エレン・イェーガーという主人公が時に正義の象徴であり、時に破壊者として描かれるその曖昧さは、アメリカの多様化した視点の中で深い議論を呼んでおり、ポリティカルな読み方をされることも珍しくありません。

また、市場のトレンドとして、『進撃の巨人』はアニメ業界における「シーズン制の成功モデル」として注目されました。1クールごとに明確なストーリーの区切りを設け、常に高クオリティな作画と演出を保ちながら物語を進める形式は、NetflixやHuluといったストリーミングプラットフォームに最適化された視聴体験を提供。Final SeasonではSNSでの話題性が飛躍的に高まり、毎週のエピソード配信が「イベント化」する現象も起きました。『進撃の巨人』は、ストーリー性の高さと文化を越えた普遍的テーマ、そして現代の視聴スタイルに最適化された構成によって、アメリカ市場でも他の追随を許さない地位を確立しています。

5. ドラゴンボール

出典:ドラゴンボール公式サイト

『ドラゴンボール』は、日本アニメのグローバル展開において先駆的な役割を果たした作品で、アメリカ市場における“アニメの顔”とも言える存在です。鳥山明による原作漫画は1984年に連載を開始し、アニメは1986年から『ドラゴンボール』、続く『ドラゴンボールZ』として展開され、1990年代後半から2000年代初頭にかけてアメリカの子供向けチャンネル「Toonami」で放送されるや否や、一躍メインストリームに躍り出ました。現在では『ドラゴンボール超』などを通じて、何世代にもわたるファンに愛され続けており、その影響力は根強く残っています。

文化的な視点から見ると、『ドラゴンボール』は日本の「修行」「努力」「仲間との絆」といった価値観を強く反映しており、それがアメリカの「自己実現」や「パワーファンタジー」志向と絶妙に融合したことで、広範な共感を呼びました。特に孫悟空のキャラクターは、善良かつ飾らない性格ながらも、強敵との戦いを通して限界を超えていく姿勢が、アメリカのヒーロー像にもマッチ。また、悟空とベジータの対照的な成長やライバル関係は、「個人主義」と「競争」を尊ぶアメリカ文化にも非常にフィットしました。

市場のトレンドにおいても、『ドラゴンボール』は特異な存在です。通常、アニメ作品の人気は新作の放送や配信によって波のように変動しますが、『ドラゴンボール』は新作アニメ、グッズ販売、ゲームなど、マルチメディア展開が成功し安定した人気を維持しています。とりわけ、近年では『ドラゴンボール超 ブロリー』『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』といった劇場版がアメリカでも興行的に成功を収め、日本アニメとしては異例のスケールでの公開となりました。

また、SNSやYouTube上では『かめはめ波チャレンジ』のようなユーザー参加型コンテンツがバイラルになり、Z世代やミレニアル世代の間でもドラゴンボールは“懐かしさ”と“今っぽさ”を兼ね備えた存在として再注目されています。『ドラゴンボール』は文化的背景や時代を超えて愛される、日本アニメのグローバルアイコンとして、今もなおアメリカ市場において絶大な影響力を持ち続けています。

まとめ

日本アニメは、かつては一部のマニア層に限られたコンテンツでしたが、NetflixやCrunchyrollなどのストリーミングサービスの拡大により、一般層にまで浸透し、ポップカルチャーの主流の一角を担うまでに成長。『ドラゴンボール』や『NARUTO』のような王道作品から、『進撃の巨人』や『DEATH NOTE』のようなダークな世界観まで、多様なジャンルが受け入れられている背景には、アメリカと日本の文化の違いを超えて共感できる普遍的なテーマを教えてくれます。日本では「努力」「絆」「自己犠牲」が重視される一方で、アメリカでは「自由」「正義」「個人の選択」といった価値観が根付いています。これらの視点の違いは、アニメの受け取り方にも影響を与えながら、逆に多様な解釈を生み、ファンダムの深化を促しているのです。今や日本アニメは単なる娯楽を超え、異文化理解やグローバルな対話の場としても機能しており、今後も国境を越えた影響力を持ち続けることが期待されます。このような海外をターゲットしたビジネスをお考えなら、弊社IGNITEにご相談ください。海外マーケティングに特化したプロフェッショナル・チームが、市場調査はもちろん、翻訳・ローカライズコンテンツ制作といった基礎的なお手伝いから、海外向け広告運用まで、総括的なサービスをお届けします。日本企業の海外進出を後押しする専門会社として、お客様の事業を多角的にサポート。まずはお気軽にご相談ください!

対応サービス
No items found.
この記事を監修した人
Erika S
コンテンツクリエイター
日本のサブカルチャーのローカライズを得意とするJA/ENバイリンガル・コンテンツクリエイター。
Googleだけじゃない!アメリカで注目のレビュー&評価サイト9選
公開日:
2025-07-03
更新日:
2025-07-03
2025年最新版|アメリカのスタートアップが選ぶSaaSツール5選
公開日:
2025-07-03
更新日:
2025-07-03
迷ったらコレ!アメリカでウケてる日本のお菓子7選
公開日:
2025-07-03
更新日:
2025-07-03
注目の教育トレンド!アメリカで流行中の子どもの習い事5選
公開日:
2025-07-03
更新日:
2025-07-03
CONTACT & DOCUMENT

お問い合わせ・会社資料

商談中のイメージ画像
CONTACT

お問い合わせ

海外ウェブマーケティングに関することはお気軽にご相談ください。
また、お見積もりの依頼も可能です。

IGNITE会社資料のイメージ画像
DOCUMENT

会社資料ダウンロード

株式会社IGNITEの詳しいサービス内容や、事業強みなどをわかりやすくご紹介します。

Magazine

メールマガジン登録

海外マーケティングに関するノウハウをメルマガで配信いたします

メルマガ登録を受け付けました。
Oops! Something went wrong while submitting the form.