アメリカで人気を博した90年代日本アニメ、驚きの売上5選!

1990年代、日本のアニメがアメリカに登場し瞬く間に多くのファンを魅了しました。ドラゴンボールZやセーラームーンをはじめとする名作たちは、ただのエンターテイメントを超えて、アメリカのカルチャーに深く根付いたのです。これらの作品はテレビ放送や映画だけでなく、DVDやBlu-rayなどのメディア売上でも大成功を収め、アニメビジネス面でも大きなインパクトを残しています。今やアメリカ市場での日本アニメの存在は確固たるものとなり、その礎を築いた90年代の作品たちがどれほどの成功を収めたのか、その詳細に迫ります。
本記事では、アメリカ・カリフォルニア州ビバリーヒルズに拠点を置く映画業界データ分析サイト『The Numbers』が公表しているDVDとBlu-rayの売り上げ数をもとに、90年代アニメをランキング形式でご紹介。アメリカのアニメ業界で人気を博した日本アニメは何か、どのようなストーリー性で、どのようなグッズが多く売れたのかなど、あらゆる面からアメリカのアニメトレンドを解説いたします。
▼ランキング(売り上げ順)
- Dragon Ball Z(ドラゴンボールZ) $61,072,779
- Sailor Moon(美少女戦士セーラームーン) $3,460,949
- Pokémon(ポケットモンスター) $968,109
- Neon Genesis Evangelion(新世紀エヴァンゲリオン) $854,363
- Yu Yu Hakusho(幽☆遊☆白書) $654,375
1. Dragon Ball Z(ドラゴンボールZ)

『ドラゴンボールZ』は鳥山明による漫画『ドラゴンボール』の後半をアニメ化した作品で、1989年から1996年にかけて放送されました。物語は、悟空が地球の戦士として仲間たちとともに強敵と戦いながら成長していく姿を描いています。サイヤ人編、フリーザ編、セル編、魔人ブウ編と続くストーリーは、スケールが回を追うごとに拡大。宇宙規模の戦いや時間を超えた戦闘が繰り広げられます。
アメリカでは1996年から放送が始まり、迫力あるバトル、個性的なキャラクターデザイン、そして「かめはめ波」などの印象的な必殺技が子どもから大人まで幅広い層に受け入れられました。グッズ展開も爆発的で、フィギュア、衣類、文具、ランチボックスなどが大量に販売され、アニメ以上の収益を上げたとも言われます。
さらにゲーム分野でも成功しており、プレイステーション以降の多数の格闘ゲームがシリーズ化され、アメリカ国内でも高い売上を記録。アニメそのもののストーリー性とバトル演出の熱量、そしてマルチメディア展開の巧みさが、アメリカでの成功を支えた大きな要因となっています。
2. Sailor Moon(美少女戦士セーラームーン)

『美少女戦士セーラームーン』は、武内直子の同名漫画を原作に1992年から1997年まで放送されたアニメシリーズです。主人公月野うさぎが「セーラームーン」として目覚め、仲間のセーラー戦士たちと共に地球を守る戦いに挑む物語。魔法、恋愛、友情、そして成長といった要素を織り交ぜた構成で、多くのファンを惹きつけました。
アメリカでは1995年から放送され、当初は編集やローカライズの影響を受けつつも、少女向けアクションアニメとして斬新な存在となり、次第に人気を拡大。特に女の子向けアニメとしては先駆的なヒット作で、「女の子が変身して悪と戦う」というフォーマットを確立したことは文化的にも革新的でした。グッズ展開も盛んで、人形、文房具、アクセサリー、コスチュームなどが北米市場でも大人気に。またゲームも複数展開され、限定版アイテムなどはコレクター間で高値で取引されるほどの熱狂ぶりを見せました。
『セーラームーン』は、アメリカで「少女向けアニメ」の地位を確立し、女性ファン層の拡大に大きく貢献した作品です。その美しいビジュアルと力強いストーリーは、今なお世代を超えて支持されています。
3. Pokémon(ポケットモンスター)

『ポケットモンスター(ポケモン)』は、1996年にゲームボーイ用ソフトとして誕生し、1997年にはテレビアニメがスタート。主人公サトシとピカチュウが世界中のポケモンを巡って旅をする物語は、冒険、友情、努力をテーマに描かれ、子どもから大人まで幅広い層に愛されました。
アメリカでは1998年から放送が開始され、瞬く間に社会現象を巻き起こしました。アニメ単体のアメリカ国内での売上は第3位ですが、実はポケモンの真の強さはそのマルチメディア展開にあります。ゲームソフトは世界累計で4億本以上を売り上げ、トレーディングカードゲームは今なお大会が開かれる人気コンテンツとして君臨。
さらに、劇場版アニメはアメリカでも複数本が公開され、初期作は興行収入1億ドル超えを記録しています。グッズ展開も凄まじく、ぬいぐるみ、文具、衣類、菓子類に至るまであらゆるジャンルに拡大。ピカチュウなどが今や世界的キャラクターになったのは、あらゆる面からの戦略の成功と言えるでしょう。
最近ではYouTubeなどの動画配信サービスにおいて、ポケモンゲームの実況なども非常に流行しています。アニメ売上だけで見れば3位でも、メディアミックス全体で見れば、間違いなく90年代最強のコンテンツの一つです。
4. Neon Genesis Evangelion(新世紀エヴァンゲリオン)

『新世紀エヴァンゲリオン』は、1995年から1996年にかけて放送されたTVアニメです。使徒と呼ばれる謎の敵に対し、14歳の少年少女たちが巨大ロボット「エヴァンゲリオン」に乗り込んで戦うという物語です。その構図の中では、心理描写、哲学的テーマ、宗教的象徴が複雑に絡み合っています。
アメリカでは90年代後半からアニメファンの間で急速に広まり、地上波放送はなかったもののVHSやDVD販売、アニメ専門チャンネルでの放送を通じて熱狂的な支持を得ました。少年少女の苦悩や葛藤をリアルに描くストーリーは、従来のロボットアニメの枠を超え、特に10代〜20代の若者の心を強く揺さぶりました。
グッズ展開も多岐にわたり、フィギュア、ポスター、アパレル商品、果てはコラボレーション商品まで、サブカルチャーを代表する存在として定着。また、ゲームやパチンコ機などを通じた収益も莫大で、シリーズ全体としての経済効果は計り知れません。アニメの商業的成功だけでなく、「深読み」や考察文化の火付け役としても評価され、アメリカにおける「アニメは子どものもの」というイメージを大きく変えた作品でもあります。エヴァンゲリオンは、まさに90年代アニメの中でも異色かつ歴史的な存在といえるでしょう。
5. Yu Yu Hakusho(幽☆遊☆白書)

『幽☆遊☆白書』は冨樫義博による同名漫画を原作に、1992年から1995年にかけて放送されたTVアニメです。事故死した不良少年浦飯幽助が霊界探偵として蘇り、人間界・霊界・魔界をまたにかけたバトルを繰り広げる物語です。アクションと人間ドラマのバランスが絶妙で、当時の少年層に絶大な人気を誇りました。
アメリカではCartoon Networkの「Toonami」枠で放送され、派手なバトル演出や独特のキャラクター造形が視聴者の心を掴み、アニメブームの一翼を担う存在に。中でも、暗黒武術会編や魔界トーナメント編といったトーナメント形式のバトル展開は、少年アニメの王道として高く評価されました。グッズとしてはフィギュアやトレーディングカード、ポスター類が流通し、当時のファンの間で人気を博しました。
また、ゲーム展開もスーパーファミコンやゲームボーイを中心に複数展開され、後年には北米向けの対戦型ゲームもリリースされています。特筆すべきは、登場キャラクターの個性と関係性の深さ。特に蔵馬や飛影といったキャラは、アメリカでも高い人気を持ち、ファンアートや同人文化の中でも長く愛される存在となっています。『幽☆遊☆白書』は、アメリカにおける90年代アニメの多様性と奥深さを示した代表作の一つです。
まとめ
いかがでしたか?90年代は日本アニメが本格的にアメリカ市場に浸透し始めた時代であり、その礎を築いた作品たちは、今も多くのファンの記憶に残っています。それぞれの作品が異なる魅力を持ちながらも、共通して言えるのは「物語の深さ」や「キャラクターの強さ」。ただの娯楽作品にとどまらず、視聴者の人生観にまで影響を与えるような力を持っていたからこそ、アメリカでもこれだけの成功を収めたのです。90年代アニメは、単なる懐かしさを超えて、今なお文化的遺産として息づいています。そして今もなお、多くのグッズに需要があります。
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