笑いたい時はこれ!アメリカで人気のコメディポッドキャスト番組5選

アメリカにおけるコメディポッドキャスト市場は、エンターテインメント業界の中でも特に成長著しい分野の一つ。スマートフォンの普及とストリーミング技術の進化により、通勤中や家事の合間といった日常のちょっとしたスキマ時間など、あらゆる場面で気軽に楽しめるメディアとしてポッドキャストの需要が高まっています。
中でもコメディジャンルは、気軽に笑える内容や個性的なホストによるトークが人気を集め、リスナー数・再生回数ともに高い水準を維持しています。例えば、「The Joe Rogan Experience」や「SmartLess」、「Comedy Bang! Bang!」など、スタンドアップコメディアンや著名人が出演する番組が多くの支持を得ており、広告収入や有料サブスクリプションなどの収益モデルも確立されています。
海外でのマーケティングの際、ホストコメディアンとのタイアップも効果的かもしれません。この記事では、Apple Podcastsのトップチャートをもとに、今人気のコメディポッドキャスト番組をランキング形式にしましたので、ぜひご覧ください。
▼ランキング
(Apple Podcasts 人気順)※2025年5月16日時点
- Good Hang with Amy Poehler
- The Joe Rogan Experience
- This Past Weekend w/ Theo Von
- SmartLess
- The Weekly Show with Jon Stewart
1. Good Hang with Amy Poehler

出典:apple Podcastに記載の「Good Hang with Amy Poehler」
『Good Hang with Amy Poehler』は、2025年3月という、ごく最近スタートした人気コメディポッドキャストで、女優・コメディアンのエイミー・ポーラーがホストを務めている番組。彼女の長年のキャリアと人脈を活かし、毎週さまざまなゲストを迎えて、笑いや裏話が語られるカジュアルなトークを展開しています。
番組の魅力は、ポーラーの自然体で親しみやすい進行と、ゲストとの息の合ったやりとりにあります。初回には長年の盟友ティナ・フェイが登場し、仕事やプライベートのエピソードを披露しました。他にも、ポール・ラッドとの『Wet Hot American Summer』撮影時の思い出話や、キャスリン・ハーンとの爆笑エピソードなど、リスナーを飽きさせない内容が満載。
また、元ファーストレディのミシェル・オバマがゲスト出演した回では、ポーラーが『Parks and Recreation』での共演時に緊張のあまりセリフ中に唾を飛ばしてしまったというエピソードが語られ、二人の温かい関係性が垣間見えました。
『Good Hang with Amy Poehler』は、ポーラーのユーモアと人間味あふれるトークが光る、リスナーにとって心地よい時間を提供するポッドキャスト。コメディファンはもちろん、彼女のファンにとっても必聴の番組と言えるでしょう。
2. The Joe Rogan Experience

出典:apple Podcastに記載の「The Joe Rogan Experience」
『The Joe Rogan Experience』は、アメリカのコメディアンでありUFC解説者でもあるジョー・ローガンがホストを務めるポッドキャストで、2009年12月に当初YouTube上でスタートしました。現在では2,300回以上のエピソードが公開されており、世界中で数百万人のリスナーを持つ人気番組となっています。
この番組の特徴は、1時間から5時間以上に及ぶ長時間の対話形式で、ゲストとの深い会話を通じて様々なことが語られます。ゲストには、イーロン・マスク、バーニー・サンダース、ニール・ドグラース・タイソン、ドナルド・トランプなど、政治家、科学者、俳優、コメディアン、作家、MMAファイターなど多岐にわたる分野の著名人が登場。
番組は当初、ローガンの自宅で収録されていましたが、後にロサンゼルスのウッドランドヒルズにあるプライベートスタジオへ移転、2020年にはテキサス州オースティンに移りました。同年にSpotifyと独占配信契約を結び、以降はSpotifyを中心に配信されています。
『The Joe Rogan Experience』は、自由な対話と多様な視点を提供するプラットフォームとして評価されている一方で、特定のゲストやトピックに関しては批判も受けています。特に、COVID-19に関する誤情報の拡散や、物議を醸すゲストの出演に対しては、科学者や医療専門家から懸念の声が上がりました 。
それでもなお同番組はリスナーとの親密な関係性を築き、現代のメディア環境において重要な影響力を持つ存在。ローガンの率直な語り口と多彩な業界からのゲストとの対話は、多くの人々にとって新たな視点や知識を得る貴重な機会となっています。
3. This Past Weekend w/ Theo Von

出典:apple Podcastに記載の「This Past Weekend w/ Theo Von」
『This Past Weekend w/ Theo Von』は、アメリカのスタンドアップコメディアン、セオ・ヴォンが2016年からホストを務める人気ポッドキャストで、SpotifyやApple Podcasts、YouTubeなど複数のプラットフォームで配信されています。2024年にはSpotifyのグローバルポッドキャストランキングで第4位にランクインし、世界的な注目を集める存在に。
この番組の特徴は、セオ・ヴォンの独特なユーモアと率直な語り口です。彼自身の体験やリスナーからのボイスメールを交えながら、誰もが経験したことのある孤独や依存症、家族関係、社会的な違和感といったテーマについて深く掘り下げます。また、著名なゲストとの対談も魅力の一つで、これまでにイーロン・マスク、バーニー・サンダース、ジョー・ローガン、マーク・キューバン、ジョルジュ・サンピエール、トミー・リーなど、多彩な分野の人物が登場しています。
セオ・ヴォンは、MTVのリアリティ番組やComedy Centralの『Reality Bites Back』で注目を集めた後、ポッドキャストを通じて幅広いファン層を獲得。彼の率直な語りとユーモアは、特に若年層の男性リスナーに支持されており、ネット上で「男らしさ」にこだわるグループや思想を指す言葉、いわゆる「マノスフィア(manosphere)」の一翼を担う存在とされています。
2025年5月には、カタールのアル・ウデイド空軍基地で行われたドナルド・トランプ前大統領の演説に先立ち、セオ・ヴォンがサプライズ出演し、兵士たちの前でスタンドアップを披露しました。この出来事は、彼の影響力の大きさを示すものとして話題となりました。
『This Past Weekend』は、笑いと共感、そして時には深い洞察を提供するポッドキャストとして、多くのリスナーに愛されています。セオ・ヴォンの人間味あふれるトークと多彩なゲストとの対話は、現代社会のさまざまな側面を映し出す鏡となっています。
4. SmartLess

出典:apple Podcastに記載の「SmartLess」
『SmartLess』は、ジェイソン・ベイトマン、ショーン・ヘイズ、ウィル・アーネットの3人がホストを務めるアメリカの人気コメディポッドキャストで、2020年7月に配信を開始しました。毎週月曜日に新エピソードが追加され、各回では1人のホストがサプライズゲストを招待し、他の2人には事前に知らせないというユニークな形式を採用。この仕掛けにより、即興的で自然な会話が展開され、笑いと新たな発見に満ちたエピソードが生まれています。
番組には、俳優、ミュージシャン、政治家、科学者など、多彩な分野の著名人がゲストとして登場し、ホストたちとの軽妙なやりとりが魅力。2023年には、北米6都市を巡るライブツアーの舞台裏を追ったドキュメンタリーシリーズ『SmartLess: On the Road』が配信され、番組の人気と影響力の大きさを世間に示すこととなりました。
『SmartLess』は、2021年にAmazonが約8,000万ドルで独占配信権を取得し、2024年にはSiriusXMが約1億ドルで番組を買収するなど、業界内でも注目を集める存在です。また、2022年のiHeartRadio Podcast Awardsでは「Best Comedy Podcast」を受賞し、Apple Podcastsの2024年年間ランキングでは第5位にランクインするなど、高い評価を得ています。
3人のホストの長年の友情と絶妙な掛け合い、そして多彩なゲストとの即興的なトークが融合した『SmartLess』は、リスナーにとって笑いと共感、そして新たな視点を提供するポッドキャストとして、多くの支持を得ています。
5. The Weekly Show with Jon Stewart

出典:apple Podcastに記載の「The Weekly Show with Jon Stewart」
『The Weekly Show with Jon Stewart』は、2024年6月に配信を開始した、ジョン・スチュワートがホストを務める政治・社会問題に焦点を当てたポッドキャスト。毎週木曜日に新エピソードが追加され、専門家や政策立案者、ジャーナリストなど多彩なゲストを迎え、現代社会の複雑な課題について深く掘り下げた対話を繰り広げています。
この番組は、スチュワートが月曜日に担当する『The Daily Show』の風刺的なスタイルとは異なり、より真剣で分析的なアプローチを採用。例えば、最新エピソード「The For-Profit Presidency」では、大統領ドナルド・トランプのビジネス利権と政権運営の関係について、ニューヨーカー誌のスーザン・グラッサーとニューヨーク・タイムズのエリック・リプトンと共に議論しています。
番組は、Spotify、Apple Podcasts、YouTubeなど主要なプラットフォームで配信されており、2024年のAudibleの「最も聴かれた政治ポッドキャスト」ランキングでは上位にランクインするなど、高い評価を得ています。また、フィナンシャル・タイムズは「スチュワートの風刺的なテレビ番組からの真剣な転向」と評し、番組の真摯な姿勢を評価しています。
一方で、ユーモアの欠如を指摘する声もあり、The Times紙は「スチュワートの特徴である皮肉や機知が失われている」と批評することも。しかし、多くのリスナーにとって、スチュワートの誠実な姿勢と鋭い洞察が、現代の政治・社会問題を理解する上で貴重な情報源です。
『The Weekly Show with Jon Stewart』は、風刺を超えた深い対話を通じて、リスナーに新たな視点と理解を提供するポッドキャストとして、多くの支持を集めています。
まとめ
近年のアメリカにおけるコメディポッドキャスト市場は、多様性と影響力を増しながら成熟期を迎えています。『The Joe Rogan Experience』のような長時間の自由な対話形式から、『SmartLess』のような軽妙で即興的なトーク、『This Past Weekend』のような個人の内面に迫る語りまで、形式やトーンの幅に広がりをみせています。著名人による番組が増加し、ポッドキャストは単なる娯楽を超えて、社会的・政治的な対話の場としても機能。SpotifyやSiriusXMなどの大手プラットフォームによる大型買収や独占契約も進み、広告やサブスクリプションを通じた収益化モデルも確立されつつあります。コメディという枠にとらわれず、リスナーとの深い関係性を築く新たなメディアとして、今後も進化が期待される分野です。そんな海外ポッドキャストを活用してマーケティングを行う際には、ぜひ弊社IGNITEにご相談ください。
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