【英語SEO】検索意図を汲んだ成果に直結するCTA設計とは?

インバウンド向けのWebサイトを作成する際、ユーザーの検索意図を意識したことはありますか?

実は、同じキーワードでも、英語圏ユーザーと日本語圏ユーザーとでは検索意図が異なるため、サイトの構成も工夫する必要があります。

英語圏は、比較検討や予約など、具体的な行動につながりやすい検索をすることが多い傾向があります。一方で日本語圏は、まずは幅広く情報を集めたり、雰囲気をつかんだりと、探索フェーズ寄りの検索が多く見られます。
本記事では、英語圏と日本語圏の違いを分析し、成果につながるコンテンツをどのように設計するかを詳しく解説しましょう。

成果を逃してしまう2つの課題

日本語の記事をそのまま移行すると、多くのWebサイトで共通して見られる課題が2つあります。以下で詳しく説明しましょう。

1. 情報過多でCTAが弱い

情報量は豊富なのに、具体的な予約や問い合わせへの導線が不足しているケースが挙げられます。ユーザーはWebサイトを訪れる際、予約や購入を念頭に置いていることが多いです。

しかし、記事がまとめ情報で終わってしまい、具体的な価格ページや予約フォームへ自然に進めない構成だと、途中で離脱されやすくなります。結果として、サイトは多くの人にアクセスされているのに、成果の損失につながっているのです。

2. タイトル・見出しと検索意図とのズレ

次に、ユーザーが求めている「内容の詳細」「価格」「他サービスとの比較」といった具体的な情報がタイトルや見出しに含まれていない場合があります。

英語圏では、キーワードに「price」「best」「review」のように、ニーズをそのままキーワードに入れる傾向があります。そのため、見出しにも“ユーザーが知りたい答え”を入れる必要があります。

×「京都の観光地」

⚪︎「Best 5 places in Kyoto for cherry blossoms (桜のベストスポット5選)」

検索意図を分類する3つの型とコンテンツ設計

英語圏ユーザーが具体的に「何を知りたいのか」を理解し、適切なコンテンツを提供するためには、検索意図を3つの型に分類してサイト設計を考えることが大切です。

ここでは、「観光」というキーワードを例に、各分類と効果的なコンテンツの組み合わせを紹介します。

分類 ユーザーの段階 効果的なコンテンツ
1. Informational
(情報収集型)
基本情報を求めている
  • 基本的な情報のまとめ
  • 比較検討や予約へ自然に橋渡しする導線
2. Commercial
(商業検討型)
選択肢を絞り込んでいる
  • ランキング形式の紹介
  • 詳細な比較表
  • ユーザーレビューの抜粋
  • FAQ
3. Transactional/Local
(取引・地域検索型)
最終行動に最も近い
  • ランディングページ(LP)への誘導
  • 予約フォーム
  • 地図や営業情報などの実用的な情報

【3STEP】キーワードを活用した具体的な実践方法

検索意図の型を理解した上で、実際のコンテンツ制作にどのように落とし込むかを具体的に説明します。

1. 検索結果からの逆算

ターゲットキーワードでの検索結果を分析し、「ユーザーが何を求めているのか」を逆算して読み取りましょう。

特に注目すべきは、People Also Ask(PAA)に並ぶ質問内容やレビュー・地図・動画など、検索結果の中で目立つ要素がどのように表示されているかです。分析結果を元に、「Googleはこのキーワードに対し、どんな情報を“最適”と評価しているのか」

が明確になります。

その上で、自社の記事にも同じような要素(質問への回答、口コミ、マップ、動画 など)を取り入れることで、ユーザーの期待に合ったコンテンツを作りやすくなるでしょう。

2. 検索意図に合ったテンプレートの活用

ユーザーの検索意図に合わせて記事の構造をテンプレート化する方法です。

コンテンツの型が決まっていれば、記事制作がスムーズになるだけでなく、ユーザーも迷わず情報にたどり着けます。

基本構成は、以下のような「疑問に直接答える見出し」を用意すると効果的です。

  • 概要
  • 場所・アクセス
  • 価格
  • 予約・利用方法
参照:https://www.gotokyo.org/en/spot/1749/index.html

さらに、記事の最後にはFAQセクション、Map(地図)、Reviews(レビュー)といった行動につながる実用的なセクションを配置すると、ユーザーにとって“次の一歩”がわかりやすくなります。

3. CTA(Call to Action)の設計と配置の最適化

成果を最大化するためには、ユーザーの検索意図に合わせて、最適なCTA(Call To Action)を配置することが重要です。

ユーザーの検索意図 設置するCTAの例 配置ポイント・目的
Informational (情報収集型)
  • Compare options
  • Learn more
記事途中に配置し、次の検討段階へ誘導する
Commercial (商業検討型)
  • Check availability
  • View pricing
記事末尾に設置し、予約直前の行動を後押しする
Transactional (最終行動型)
  • Book now
  • Contact us
ページ内の主要CTAとして最優先で配置し、行動完了を促す

CTAをどこに置くかだけでなく、文言・色・配置場所を検索意図に合わせて最適化することで、ユーザーは迷うことなく次のアクションへ進みやすくなります。

B2B / ECサイトへの展開と面構成の重要性

検索意図に基づいたコンテンツ設計の考え方は、観光分野だけでなく、B2BやECサイトなど、あらゆるWebマーケティングに応用できます。

1. B2B / ECサイトにおける意図別キーワード群

B2B(企業間取引)やEC(電子商取引)の領域においても、ユーザーの購買プロセスに応じたキーワード群が存在し、それぞれに合ったコンテンツを用意する必要があります。

2. キーワード群に対応する「面構成」の設計

キーワード群に対応する検索意図を意識し、ユーザーが求める情報をひとまとまりの「面」として設計することが重要です。

B2Bでは、価格ページだけを作るのではなく、以下のように導入判断に必要な情報を一式そろえたコンテンツ群を整備することが求められます。

  • 導入事例
  • ROI計算シート
  • Q&A(よくある質問)
  • 導入ステップの説明

「面構成」を作ることで、どのキーワードから訪問してもユーザーが次のステップに進みやすくなり、サイト全体の回遊性とエンゲージメントが向上します。

まとめ

英語圏SEOで最も大切なのは、検索意図の理解 → コンテンツの面構成 → CTAの設計、の3点を一貫させることです。

また、検索結果の構成やユーザーの期待と、自社コンテンツの内容がどれだけ一致しているかを高めていくことも大切です。これにより、サイト滞在時間の向上とCVR(コンバージョン率)の改善を同時に実現できます。

IGNITEは、検索意図の分析テンプレートや、効果的な記事を提供しています。英語圏市場で成果を出すためのコンテンツづくりを、よりスムーズかつ効率的に進められますので、まずはお気軽にご相談ください。

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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