女性の社会進出は今や当たり前!アメリカで注目の女性起業家ブランド8選

近年アメリカでは、女性による起業やブランドづくりがこれまでになく加速しています。背景には、SNSを中心とした個人発信の力の高まり、クラウドファンディングやD2C(Direct to Consumer)モデルの普及、そして多様性やジェンダー平等を重視する社会の価値観の変化があります。大企業よりも“人柄”や“ストーリー”に共感して商品を選ぶ消費者が増えたことで、女性起業家が生み出すブランドは、単なる商品提供を超え、「生き方を共有する文化」として支持を集めるようになりました。
美容・ウェルネス・ライフスタイル・食品・テックなど、活躍のフィールドも多様化しており、彼女たちのブランドは「持続可能性」「クリーンビューティー」「セルフケア」「エンパワメント」といった時代を象徴するキーワードを体現。大手企業では生み出しにくい、共感力の高いプロダクトや価値観を提示することで、世界中のファンを獲得している点も特徴です。
本記事では、アメリカ市場で特に注目されている女性起業家発の8ブランドを厳選し、それぞれの魅力や成長背景、支持される理由を詳しく紹介します。ぜひご覧ください。
▼ランキング
(市場のトレンドをもとに)
- SKIMS
- Glossier
- SPANX
- Bumble
- The Honest Company
- Away
- Partake Foods
- Birchbox
1. SKIMS

出典:SKIMS公式サイト
SKIMSは、補正下着の概念を根本から覆した革新的ブランドです。創業者であるKim Kardashianの圧倒的なブランド力とSNSでの影響力が大きな武器で、SKIMSはローンチ直後から完売を連発。2023年には企業評価額40億ドルを突破し、“女性が築いた新時代のユニコーン企業”として世界的注目を集めています。
「自分の身体を隠すため」ではなく、「より快適に、自信を持って過ごすためのウェア」として補正下着を再定義し、アメリカの女性たちに大きな影響を与えています。人気を集める理由は、多様な肌色展開・幅広いサイズレンジ・リアルな女性像を打ち出すマーケティング。これは従来の下着ブランドでは実現されていなかった領域で、SNS時代の価値観に完璧にマッチしました。
さらに補正下着だけでなくアパレル・アクティブウェア・メンズラインまで展開を拡大し、幅広い顧客層を獲得。SKIMSは単なるファッションブランドではなく、「自分の体型に誇りを持つ文化」を広めたブランドとして、女性起業家ブランドの象徴的存在となっています。
2.Glossier

Glossierは、美容業界のマーケティングを根底から変えたブランドといっても過言ではありません。従来のコスメブランドが有名女優や豪華広告を中心に展開していたのに対し、Glossierはユーザーのリアルな声・SNSコミュニティの口コミ・インフルエンサーの自然発信を活用したD2C戦略で急成長を遂げました。代表製品「Boy Brow」や「Cloud Paint」は、使いやすさと“素肌を活かす美しさ”が話題となり、ミレニアル世代のライフスタイルにぴったりフィット。
創業者のEmily Weissは、美容ブログ「Into The Gloss」を通じて消費者の声を集め、そこから商品開発のヒントを得てブランド化。この“コミュニティ主導型ブランド”という手法は、今のD2C業界の標準となっています。また、ピンクを基調とした世界観、実店舗の体験設計、パッケージの可愛さなど、SNS映えを意識したブランディングも秀逸。「消費者の気持ちに寄り添いながら世界観を作る」という、女性起業家だからこそ生み出せたブランドモデルとして高く評価されています。
3.SPANX

出典:SPANX公式サイト
SPANXは、補正下着の業界を革新した先駆者的ブランドです。創業者Sara Blakelyが「白いパンツの下に着られる下着がない」という自身の悩みから商品を開発したというストーリーが有名。彼女はわずか5,000ドルの貯金からスタートし、営業・デザイン・マーケティングのすべてを自力で行いました。その結果、SPANXはアメリカの女性の“毎日を快適にする”ブランドとして広く認知され、Saraは自力で資産10億ドルを超える史上最年少の女性ビリオネアに。
SPANXの強みは、消費者のリアルな悩みを解決し続ける商品力。補正下着だけでなく、アクティブウェア・レギンス・ワークウェアへと展開を広げ、働く女性の生活を支えるブランドとして進化しています。機能性と快適性の両立を重視し、誰もが毎日使いたくなるアイテムを開発する姿勢が支持される理由。ビジネスの成功だけでなく、Saraの「女性の自立」を後押しする慈善活動も評価され、女性起業家の象徴的存在となっています。
4.Bumble

出典:Bumble公式サイト
Bumbleは、オンラインデーティングのルールを“女性が主導権を持つ”形で変えた革新的アプリです。マッチした後、女性からメッセージを送らなければ会話が始まらないという仕組みは、従来のマッチング文化に一石を投じました。Whitney Wolfe Herdは、男女間のコミュニケーション構造に対する問題意識からこのサービスを立ち上げ、Bumbleを“安全で尊重し合える空間”として構築。2021年には上場し、Whitneyは史上最年少(31歳)で上場企業の女性CEOとして世界的注目を浴びました。
Bumbleの価値は、デートアプリにとどまりません。ビジネス向けの「Bumble Bizz」、友達作りの「Bumble BFF」など、人と人のつながり全体をデザインするプラットフォームへ進化しています。“女性が安心して使えるテックサービス”という観点で、社会的意義も非常に大きいブランドです。
5.The Honest Company

The Honest Companyは、女優Jessica Albaの「安全な日用品・ベビー用品を選びたい」という想いから誕生したブランド。化学物質を極力使用しないこと、原材料の透明性、サステナビリティを追求した姿勢が消費者に強く支持されています。特にアメリカの若い家族層・健康意識の高い女性から絶大な信頼を獲得し、ベビーケア製品・家庭用洗剤・パーソナルケアアイテムなどジャンルを拡大して成長。
“クリーンビューティー”という概念が主流になる前から環境や健康を考えた製品づくりを行い、市場の変化を先導した存在でもあります。上場後もブランド力は衰えず、“誠実”と“美しさの両立”を目指す現代女性の象徴的ブランドとなっています。
6.Away

出典:Away公式サイト
Awayは、スーツケース業界を一新したD2Cブランドです。高品質でミニマル、耐久性があり、スマホ充電機能まで備えたトラベルケースは“旅行をもっとスマートに”というミレニアル世代の価値観に完全にマッチ。SNS映えするデザイン、手頃な価格帯、ブランドストーリーのわかりやすさが強みで、発売からわずか数年でアメリカを代表するトラベルブランドへと成長しました。
創業者のJenとStephはどちらも、ニューヨーク発のアイウェアブランドWarby Parker出身で、D2Cブランディングに精通。ユーザー目線のプロダクト設計やマーケティングの巧みさから、「女性起業家ならではの細やかな視点を感じるブランド」として高く評価されています。
7.Partake Foods

Partake Foodsは、食品アレルギーのある娘のために、創業者Denise Woodardが誕生させたブランドです。グルテン、ナッツ、乳製品など主要アレルゲンをすべて避けたクッキー・スナックを展開し、Whole Foods・Targetを中心に全米で急成長。アレルギー対応食品はこれまで“味が微妙”と敬遠されがちでしたが、Partakeは“美味しさ × 安全性”を両立し、多くの消費者の支持を獲得しています。
BIPOC女性起業家としても注目され、食品業界の多様性推進の象徴的存在。健康食品・子ども向け食品のトレンドの中で、今後さらに存在感を高めることが期待されています。
8.Birchbox

Birchboxは、「毎月ランダムに届く美容サンプル」という新しい体験を提供した、ビューティーサブスクの先駆けブランド。創業者Katiaの「女性がもっと気軽にコスメを試せる社会をつくりたい」という想いが形になり、アメリカの美容消費行動を大きく変えました。
美容ブランドとの協業モデル、サンプルから現品購入への導線、ユーザーデータの活用など、“今のサブスク文化の基盤”を築いた存在として業界で非常に高く評価されています。D2Cの流れが加速した背景にもBirchboxの成功があり、“女性起業家が作った市場を代表するブランド”として今も象徴的な立ち位置にあります。
まとめ
アメリカで注目される女性起業家ブランドは、単に商品を売る存在ではありません。彼女たちが生み出すプロダクトは、自分らしさ、多様性の尊重、安心して使えるものを選ぶ自由、弱さも強さも肯定する文化といった、現代の価値観そのものを映し出しています。
彼女たちのブランドが支持される理由は、ビジネスとして成功しているだけでなく、“誰かの悩みから生まれたストーリー” があるから。女性だからこそ気づけた課題、生活者としての視点、細やかな気配り。それらがすべて商品や体験に落とし込まれ、結果として世界中のユーザーの心を動かしています。
女性起業家ブランドはこれからの時代、ますます存在感を高めるでしょう。より健康的で、より自由で、より多様性のある社会を示すブランドが増えていること自体が、ひとつの希望と言えるかもしれません。今回紹介した8つは、その最前線で活躍する象徴的なブランドたちです。
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