【2025年最新版】未来を支える注目の企業群｜アメリカで話題のESG関連企業8選

気候変動、エネルギー危機、人権問題、企業倫理。現代のビジネスに求められる責任は、もはや「利益を出すこと」だけにとどまりません。企業が社会の一員として果たすべき役割が問われる今、投資家や消費者の価値観も大きく変化しています。そうした背景の中で注目を集めているのが、「ESG（環境・社会・ガバナンス）」という考え方。環境への配慮（Environment）、社会貢献や多様性の尊重（Social）、そして健全で透明な企業統治（Governance）を重視するESG経営は、もはや一過性のトレンドではなく、企業の持続的成長を支える中核的な要素となっています。

ESG先進国とも言えるアメリカでは、テクノロジー企業やスタートアップ、さらには食品・アパレル業界に至るまで、多くの企業がESGに本格的に取り組み、その姿勢や成果が国内外から高く評価されています。ESGの取り組みは、単なるCSR活動とは異なり、企業のブランド力や株主価値を大きく左右する「経営戦略」として捉えられており、持続可能な社会と企業価値の向上を同時に実現する新しいビジネスの在り方が模索されています。

本記事では、2025年のアメリカにおいて特に注目されているESG関連企業を、ランキング形式でご紹介。環境と社会に真摯に向き合いながらも、経済的にも成長を続ける企業たちの取り組みから、これからの時代に求められる「本物の価値」とは何かを一緒に考えてみましょう。

▼【2025年最新版】アメリカで話題のESG関連企業8選

（市場のトレンドをもとに）

1. パタゴニア（Patagonia）
2. テスラ（Tesla, Inc.）
3. ビヨンド・ミート（Beyond Meat）
4. ベン・アンド・ジェリーズ（Ben & Jerry’s）
5. アップル（Apple Inc.）
6. インテル（Intel Corporation）
7. ナイキ（Nike, Inc.）
8. アマゾン（Amazon.com, Inc.）

1.パタゴニア（Patagonia）

出典：パタゴニア（Patagonia）の公式サイト‍

アウトドアブランドの代名詞ともいえるパタゴニアは、企業として早くから環境保護活動に取り組んできたESG先進企業です。製品の90％以上にリサイクル素材やオーガニックコットンを使用し、製造過程のCO₂排出削減にも注力。「地球を救うためにビジネスを営む」というミッションを掲げる姿勢は、多くの消費者に共感を呼んでいます。

また、従業員の福利厚生や多様性促進にも力を入れており、ESGの「S（社会）」や「G（ガバナンス）」にもバランス良く配慮。2022年には創業者が会社の株式を環境保護財団に寄贈するという決断をし、世界中に衝撃を与えました。社会と環境への貢献を経営の中心に据えるその姿勢は、まさにESG経営のロールモデルといえる存在です。

2.テスラ（Tesla, Inc.）

出典：テスラ（Tesla, Inc.）の公式サイト‍

電気自動車（EV）を世に広めたパイオニアであるテスラは、ESG分野でも強いインパクトを持つ企業です。CO₂を排出しないEVの普及を推進するだけでなく、太陽光発電や家庭用蓄電池といった再生可能エネルギーのインフラ整備にも積極的。環境負荷の低減に直結する製品群が投資家や消費者に強く支持されています。

一方、労働環境やガバナンスに関しては課題も指摘されていますが、イーロン・マスクCEOによる企業の透明性や情報開示への取り組みも一定の評価を受けています。ESG評価においてはやや評価が分かれるものの、「E（環境）」の側面では依然としてトップクラスの影響力を持つ企業であることは間違いありません。

3.ビヨンド・ミート（Beyond Meat）

出典：ビヨンド・ミート（Beyond Meat）の公式サイト

気候変動対策として注目される「植物由来の代替肉市場」を牽引する企業、ビヨンド・ミートもESG分野で注目を集めています。牛肉の生産と比較して、水や土地の使用量を大幅に削減し、温室効果ガスの排出量も抑えることができるプラントベースミートは、まさにサステナブルな食の選択肢。ミレニアル世代やZ世代からの支持が厚く、環境への意識と消費行動が結びついた象徴的な存在です。

また、健康志向や動物福祉の観点からも注目されており、「E（環境）」だけでなく「S（社会）」の側面でも評価されています。未来の食産業を再定義しながら、持続可能な社会の実現に貢献する企業として、今後ますます期待が高まっています。

4.ベン・アンド・ジェリーズ（Ben & Jerry’s）

出典：ベン・アンド・ジェリーズ（Ben & Jerry’s）の公式サイト

アイスクリームブランドでありながら、社会的課題への強いメッセージ性で知られるベン＆ジェリーズ。気候変動、人種差別、LGBTQ+の権利など、さまざまな社会問題に対して積極的に声を上げ、企業としての社会的責任を果たしています。原材料には、フェアトレード認証の製品を使用し、動物福祉にも配慮された生乳を使用するなど、サプライチェーン全体で「倫理性」を追求。

従業員の給与格差是正やコミュニティ支援活動にも取り組んでおり、「S（社会）」と「G（ガバナンス）」の分野で高い評価を得ています。単なるアイスクリームブランドを超えた、社会変革の一翼を担う存在として、ESG業界でも注目が集まっています。

5.アップル（Apple Inc.）

出典：アップル（Apple Inc.）の公式サイト

テクノロジー企業の代表格であるアップルは、ここ数年で急速にESG分野のリーダーへと変貌を遂げました。すでに自社の運営全体においてカーボンニュートラルを達成しており、2030年までにはサプライチェーン全体でもCO₂ゼロを目指すと発表。再生可能エネルギーの使用拡大、リサイクル素材の活用、パッケージの簡素化など、製品開発にも環境視点を積極的に取り入れています。

サプライヤーの労働環境監査や多様性の推進など、社会的責任にも配慮。ESGに関する透明性の高いレポートも定期的に発行しており、投資家からの信頼も厚い企業です。テクノロジーと倫理性の融合を図るアップルは、今後もESG分野での発展が期待される存在です。

6.インテル（Intel Corporation）

出典：インテル（Intel Corporation）の公式サイト

‍半導体業界の老舗であるインテルも、ESGに真剣に取り組む企業のひとつです。製品の省エネ性能向上をはじめ、製造過程での水使用量削減や廃棄物のリサイクル率向上など、環境面での貢献度が高い点が特徴。また、企業文化として「インクルージョン（包摂性）」を重視し、多様な人材の採用やリーダー層への登用を積極的に進めています。

さらに、サプライチェーン上の倫理的調達（例：コンフリクトフリー鉱物の使用）にも注力し、透明性と信頼性の高い企業体制を構築しています。テクノロジー業界において持続可能性と多様性を両立させるロールモデルとして、ESG評価でも安定した地位を築いています。

7.ナイキ（Nike, Inc.）

出典：ナイキ（Nike, Inc.）の公式サイト

ナイキは“スポーツの力を通じて世界を前進させる”という強い想いを持ち、ESGにおいて確固たる取り組みを推進しています。女性や米国内の人種・民族マイノリティにおいて賃金の公平性を維持し、経営陣（ディレクター以上）におけるマイノリティ比率も年々上昇。LGBTQIA+の従業員にとって働きやすい企業として頻繁に評価されています。

また、地域コミュニティへの還元にも注力しており、世界各地でスポーツアクセスの平等化を目的とした社会投資を実施。環境面では、施設の温室効果ガス排出を削減し、調達電力の再エネ化にも成功しました。廃棄物の100％リユース体制も確立しています。
都市緑地とスポーツ施設の整備支援や、世界110万人以上の子どもたちへのプログラム提供にも取り組み、次世代の健康と創造性の促進にも注目されています。

8.アマゾン（Amazon.com, Inc.）

出典：アマゾン（Amazon.com, Inc.）の公式サイト

世界最大級のECプラットフォームであるアマゾンは、かつて環境問題や労働環境において厳しい批判を受けていましたが、ここ数年でESGにおける急激な変化を遂げています。2040年までにカーボンニュートラルを達成するという「Climate Pledge」を掲げ、大規模な電動配送車の導入や再生可能エネルギー施設の整備を進行中。また、倉庫スタッフへの安全対策強化や賃上げなど、労働環境の改善にも着手しています。

ESG評価においては改善途上であるものの、変化のスピードとスケールに注目が集まっており、今後さらに評価が高まると見られています。世界的影響力を持つ巨大企業が本気でESGに取り組む姿勢は、業界全体に大きなインパクトを与えています。

まとめ

いかがでしたか？アメリカで話題となっているESG関連企業は、単に「社会貢献している会社」という枠を超え、ビジネスとしても大きな成長を遂げている点が特徴です。環境への負荷を減らす製品やサービスの提供、従業員の多様性を尊重する組織体制、透明性のあるガバナンス体制など、ESGはあらゆる企業活動と密接に関わっています。また、ESGに配慮することが、投資家からの評価向上や顧客からの支持を得るうえで欠かせない要素となりつつあります。未来志向のビジネスや新規事業開発に携わる方にとって、今回ご紹介した企業はそのヒントの宝庫。サステナブルな経営のあり方を具体的に知るうえで、ぜひ参考にしてみてください。弊社IGNITEでは、こうした海外をターゲットしたビジネスのサポートを行っています。海外マーケティングに特化したプロフェッショナル・チームが、市場調査はもちろん、翻訳・ローカライズ、コンテンツ制作から、海外向け広告運用まで、総括的なサービスをお届けします。日本企業の海外進出を後押しする専門会社として、お客様の事業を多角的にサポート。まずはお気軽にご相談ください！