クラウド選びで迷ったらコレ！アメリカで人気のクラウドサービス5選

近年、あらゆる業界で「デジタルトランスフォーメーション（DX）」が加速する中、ビジネスの現場ではクラウドサービスの導入が急速に進んでいます。特にアメリカでは、クラウドの導入がもはや標準化されつつあり、企業規模を問わず、日々の業務に不可欠なインフラとなっています。

クラウドサービスは、単なるデータ保存やサーバー運用にとどまらず、AI・機械学習、セキュリティ、開発環境、さらには業務自動化までをも支える「ビジネス基盤」として進化しています。そのため、どのクラウドプラットフォームを選ぶかは、今後の企業成長や競争優位性に直結する重要な意思決定と言えるでしょう。

本記事では、「市場シェア」「企業導入実績」「技術的信頼性・ブランド認知」という3つの基準をもとに、2025年現在、アメリカで高い評価と信頼を集めている主要クラウドサービスをランキング形式で紹介。それぞれのサービスが持つ強みと導入メリットを、具体的な事例やデータを交えながら詳しく解説していきます。クラウド選びに迷っている方、最新の業界トレンドを把握したい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

▼ランキング

※2025年4月23日時点

1. Amazon Web Services (AWS)
2. Microsoft Azure
3. Google Cloud Platform (GCP)
4. IBM Cloud
5. Oracle Cloud Infrastructure（OCI）

1. Amazon Web Services (AWS)

https://aws.amazon.com/jp/
Amazon Web Services（AWS）は、世界で最も広く利用されているクラウドプラットフォームであり、アメリカ市場でもトップシェアを誇ります。その魅力は、何と言っても200種類以上の多彩なサービスと、それらを組み合わせて自由に設計できる柔軟性です。代表的なサービスには、仮想サーバーの「EC2」、ストレージサービス「S3」、データベースの「RDS」、AI開発基盤の「SageMaker」などがあり、あらゆる業種・規模のニーズに応える設計が可能です。

AWSの最大の強みは、その圧倒的なスケーラビリティと可用性です。世界中に設置された多数のリージョンとデータセンターによって、グローバルな展開にも対応しており、大規模なアクセス集中にも耐えうるインフラを構築することができます。また、セキュリティに関しても、ISO 27001、SOC 2 など厳格な国際規格をクリアしており、金融・医療・行政機関などの高セキュリティが求められる業界でも採用が進んでいます。そのため、AWSはスタートアップからエンタープライズまで、クラウド導入の“最初の一歩”として多くの企業から選ばれています。開発スピードの向上、コストの最適化、グローバル対応、AI活用といった幅広い目的において、その信頼性とスケールの大きさが多くの企業から評価されているクラウドプラットフォームです。

2. Microsoft Azure

https://azure.microsoft.com/ja-jp
Microsoft Azureは、Microsoftが提供するクラウドプラットフォームで、Windows ServerやOffice製品、Active Directoryなどとの高い親和性が特徴です。既存のMicrosoft製品を業務に導入している企業にとって、Azureへのクラウド移行が非常にスムーズで、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境の構築が得意な点でも高く評価されています。

注目すべき点は、Azure ArcやAzure Stackなど、クラウドとオンプレミスの統合管理機能の充実度です。これにより、自社のネットワーク環境やセキュリティポリシーを崩すことなくクラウドの恩恵を受けられるため、政府系や金融業界など、機密性の高い業務を行う業種での導入も進んでいます。また、Power BIやAzure Machine Learningといった分析・AIツールも充実しており、データドリブンな意思決定の促進にも寄与しています。

他社と比較したときの利点は、Microsoft製品との連携のスムーズさと業務全体への統合力です。Microsoft 365と連動したワークフローの構築や、Teamsと連携した社内DXもスムーズに進めることができます。こうしたエンタープライズレベルの設計思想が、アメリカ国内でも大きく評価されています。

3. Google Cloud Platform (GCP)

https://cloud.google.com/gcp
Google Cloud Platform（GCP）は、Googleが展開するクラウドサービスで、特にビッグデータ処理・AI開発・機械学習分野における技術力で高い評価を得ています。AWSやAzureと比べると市場シェアでは劣りますが、その分野においては“最先端を走るプレイヤー”として、多くのスタートアップや開発企業、研究機関からの支持を集めています。中でも代表的なのが、データウェアハウス「BigQuery」です。大容量のデータをリアルタイムで高速に分析でき、SQLに慣れているエンジニアにとって導入しやすい点が魅力です。

また、機械学習用のフレームワーク「TensorFlow」との連携、AutoMLによるノーコード機械学習、自然言語処理や画像認識といったAIモデルのAPI提供など、データ活用の自由度が非常に高いのも特徴です。さらに、Google Workspace（旧G Suite）やGoogle Maps Platformなど、Google独自のサービス群との親和性も強く、業務効率化との相乗効果を生みやすいのもポイント。セキュリティ面では、Google独自のゼロトラストネットワーク「BeyondCorp」をベースにした高水準な安全性を提供しており、ヘルスケアや教育分野などでも信頼されています。他のクラウドと比べて「柔軟な料金体系」や「使った分だけ支払う従量課金制」も明快で、中小企業や個人事業主にも導入しやすい点も支持の理由の一つです。特に「AIを使ってみたい」「データドリブンな意思決定をしたい」といったニーズを持つユーザーにとって、GCPは有力な選択肢となっています。

4. IBM Cloud

https://www.ibm.com/jp-ja/cloud
IBM Cloudは、長年エンタープライズ向けITサービスを提供してきたIBMが展開するクラウドサービスです。特徴は、AIやデータ活用に特化したサービス群と、オンプレミスとクラウドをつなぐハイブリッドクラウドの先進性にあります。特に近年では、AI基盤「Watson」を中心とした分析・自動化機能や、金融業界などの高度なセキュリティニーズに応えるソリューションが強く注目されています。

IBM Cloudの最大の強みは、レガシーシステムとの親和性と、業界特化型クラウドの展開にあります。たとえば、「IBM Cloud for Financial Services」では、銀行や保険会社などがクラウドを導入する際のセキュリティやコンプライアンス要件に特化した環境を提供しており、他のクラウドサービスでは代替しづらいユースケースにも対応できます。

また、AIによる意思決定支援やオートメーション機能においても実績があり、Watson Natural Language ProcessingやVisual Recognitionなどを使ったカスタマーサポート自動化など、実務に即したAI活用が可能です。オンプレミス環境との連携が重視される企業、業界特化の高セキュリティを求める業種にとっては、とても需要が高いクラウドサービスでしょう。

5. Oracle Cloud Infrastructure（OCI）

https://www.oracle.com/jp/cloud/
OCIは、世界的なデータベースベンダーであるOracleが提供するクラウドサービスです。特に大規模なデータベースシステムとの親和性が高く、データ量の多い業務や、複雑なトランザクション処理を必要とする企業にとって最適なクラウド環境を提供します。

Oracle Databaseと完全統合されているのが最大の特徴で、既存のOracle製品を使用している企業であれば、移行や運用の負担を大きく軽減することができます。オンプレミスで培った安定性と信頼性をそのままクラウドでも享受できることから、金融、製造、サプライチェーン分野などでの導入実績が増加しています。
さらに、OCIは近年、価格性能比の高さでも注目を集めています。他の大手クラウドプロバイダーと比較しても、ハイパフォーマンスなインフラをリーズナブルな価格で利用できる点が魅力で、「データベース中心の業務を高効率で動かしたい」というニーズにマッチしています。

マルチクラウド・ハイブリッド構成にも対応しており、企業のクラウド移行を段階的に進めたいケースにも柔軟に対応。大規模システム運用を前提とした設計思想は、ミッションクリティカルな業務に携わる企業にとって大きな安心材料となるでしょう。

まとめ

アメリカで人気のクラウドサービスTOP5を通じて、それぞれのサービスの強みと特徴をご紹介しました。AWSの拡張性、Azureの業務連携、GCPのAI分析、IBM Cloudの業界特化、OCIのデータ処理性能など、用途によって最適解は異なります。
クラウド選定では、自社のシステム環境や今後の拡張性、セキュリティ要件との相性を見極めることが重要です。どのサービスが一番優れているかではなく、自社にとって「一番マッチする」クラウドを選ぶ視点が求められます。
もし、海外をターゲットしたビジネスをお考えなら、IGNITEにご相談ください。海外マーケティングに特化したプロフェッショナル・チームが、市場調査はもちろん、翻訳・ローカライズ、コンテンツ制作、海外向け広告運用など、総括的なサービスをお届け。日本企業の海外進出を後押しする専門会社として、多角的なサポートをさせていただきます。