翻訳・多言語化に便利なソフトウェア

翻訳や多言語化の作業を行う際、適切なソフトウェア・ツールがあれば、効率や精度を大幅に向上させることができます。ソフトウェアやツールを使用することで、事前編集から最終修正までのワークフローを合理化でき、 翻訳の品質向上にもつながります。 

そこで今回のブログでは、翻訳プロセス全体をサポートする様々なソフトウェアをご紹介します。より効率よく品質の高い翻訳を実現したいと思っている方は、是非この記事を参考にしてみてください。

翻訳の基本的なフロー

それでは、翻訳作業の基本的な流れを整理しながら、それぞれのステップで使える便利なツールを紹介していきます。正しいフローで作業を行うことで体系的なアプローチが維持され、より良い結果を得ることに繋がります。

1. 日本語チェック(プリ・エディット)

画像引用元:Pixabay

まず最初のステップは、翻訳の前に日本語の原文をチェックすることです。この作業はプリ・エディットとも呼ばれ、原文の変換ミスや文法のミス、主語の抜け落ちなどを修正して翻訳ソフトが理解しやすい日本語にすることが目的です。このプロセスをサポートするいくつかのソフトウェアツールを紹介します。

日本語の文章を効果的に校正・編集することができる多機能なワープロソフトです。

日本語校正のためのツールです。文章中の誤字脱字を識別するのに役立ちます。

プリ・エディットのコツとしては、以下のようなものがあげられます。

  • 主語と時制を明確にする
  • 読点が複数ある長い文章は、短い文章になるよう分割する
  • イディオムやオノマトペなど、翻訳しにくい表現は避ける

このように、日本語の文章を事前にチェックし修正することで、後の工程に取り掛かる際にかかる時間や労力を節約することができます。

2. 翻訳ツールを使った翻訳作業

日本語テキストの事前編集が終わったら、いよいよ翻訳です。続いては、人気の翻訳ツールを2つご紹介します。

 DeepLは、高い翻訳精度で知られている翻訳ツールです。ただし、長い文章を翻訳する場合、文脈が不自然になる可能性もあるため、正確な翻訳を行うためには、慎重な確認と検証作業が必要となります。

Google Translateも多くの方に使われている翻訳ツールです。翻訳の精度としては、DeepLと同等レベルとは言えませんが、短いテキストの場合、問題なく使用できます。

まずはこれらの翻訳ツールを出発点として使用し、必要な修正と調整を進めることをおすすめします。

3. テキストの修正

最初の翻訳を終えたら、テキストの修正を行い、アウトプットの品質を高めることが重要です。では、この段階で役立つ2つのソフトウェアを紹介します。

「Grammarly」は、包括的な文法・スタイルチェックツールです。翻訳ミスを特定することはできませんが、文章が文法的に正しく、適切な文章作法に則っているかどうかを確認することができます。特に、固有名詞の大文字や小文字などの確認、主語と動詞が一致しているか、単語の選択の統一、未翻訳の和英用語の特定に一役買ってくれるでしょう。

ブラウザに統合される拡張機能で、文章を改善するためのアイデアをリアルタイムで提供してくれます。 翻訳後の文章を自然かつ読みやすいものにしてくれます。

一つ注意しなければいけないのは、これらのツールは、主に文法とスタイルに重点を置いているというところです。 翻訳の正確さについては確認してくれないので、人の目と手で確認、ネイティブチェックを行うことが必要となります。

▼翻訳におけるネイティブチェックのポイントや重要性について知りたい方は以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/translation-native-checking

イギリス英語に変換したい場合はコンバーターが便利 

画像引用元:Pixabay

翻訳ツールやソフトウェアの多くはアメリカ英語がデフォルト設定になっています。テキストをイギリス英語へ変換する場合、イギリス英語コンバーターを使用すると一括変換できて便利です。そこでおすすめなのが「GoTranscript」です。

「GoTranscript」は、アメリカ英語からイギリス英語への変換ツールです。ただし、単語の中には動詞と名刺で同じスペルを使用しているものもあるので、一括変換の際には注意する必要があります。また、メートル法やヤード法など単位の違いに関しては自動変換されない可能性があるため、このようなローカリゼーション要素に関しては 最終チェックとして人の目で確認する必要があります。

▼ローカライズと翻訳違いやそれぞれの必要性について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/the-difference-between-translation-and-localization

4. リライト

翻訳の過程で、対象読者や目的により適した表現に書き換える必要がある場合もありますよね。そのような場合、例えば「ChatGPT」などの翻訳支援ツールを活用すると良いでしょう。ただし「ChatGPT」のようなツールを利用する際には、具体的な指示や詳細な制約を提示し、希望するトーンや文脈を明確に定義することがポイントです。そうすることで、より正確なリライトを実現することができます。

AIを使いこなすにはコツが必要

画像引用元:Pixabay

翻訳や多言語化にAIツールを活用できるようになるには、その特徴や根本的な仕組みを理解することが何より重要です。ChatGPTのようなAIモデルは、大規模な学習データと複雑なアルゴリズムに依存して翻訳を生成しています。これらの技術に精通し、この分野の最新の進歩を常に把握することで、AIツールを最大限に活用し、翻訳ワークフローを最適化することが可能となります。

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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