ホームページを多言語化する方法とは?多言語化の流れについても解説

インターネットの普及により、世界中の人々と繋がることが容易になりました。

しかし、言語の壁が障害となり、サービスや製品を海外の潜在的な顧客に効果的に伝えることが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。そういった背景から、ホームページの多言語化は非常に重要視されています。

今回、この記事では、ホームページを多言語化する方法と、その流れについて詳しく解説していきます。

そもそも多言語化とは

他言語化とは

ホームページの多言語化とは、ウェブサイトのコンテンツを複数の言語で提供することを指します。一般的には、日本語のウェブサイトから英語版を作成するケースが多いですが、さらに他の言語版を追加することも可能です。

その場合は、英語から多言語化することが重要です。英語は世界共通語ということもあり、汎用性が高く、全ての言語においてのハブになっていると言われています。そういった背景から、他言語展開する場合は、弊社ではまず英語へ翻訳することがオススメします。

また、英語はローコンテクストという、文化の理解がなくても理解しやすい、シンプルなコミュニケーション方法として分類されています。そのため、日本語から翻訳するよりも英語からポルトガル語やドイツ語に翻訳する方が、比較的容易に翻訳することができます。

こうしてホームページを多言語対応にすることで、国内外の多様な顧客層にアプローチできるようになります。

なぜホームページの多言語化が注目されているのか

ホームページの多言語化が注目されている理由として、国内市場の縮小と海外市場の拡大、海外でのコスト削減やインバウンド需要の獲得、といった市場のグローバル化が進んできていることが大きく関係しています。

また、スマホなどの普及により、その需要も加速しています。全世界でスマートフォンを使用している人々の数は現時点で55億人を上回り、その普及率は70%を越えています。

スマートフォン使用者の数
参考元:https://www.oberlo.com/statistics/how-many-people-have-smartphones

そのような背景から、国内外の多くの人々に自社の情報を届けるためには、ホームページの多言語化が欠かせません。今や、多言語対応はビジネスの成功のカギを握る重要な要素と言えます。

ホームページを多言語化する方法

それでは、まずホームページを多言語化する方法をいくつかご紹介していきます。

多言語化ツールの活用

最近では、ホームページを複数の言語で提供するための専用ツールやサービスが存在します。これらのツールを活用することで、比較的手軽に多言語化を実現できます。代表的なツールとしては、DeepLやGoogle翻訳などが挙げられます。ただし、機械翻訳には誤訳のリスクがあるため、重要なコンテンツについては、必ずネイティブチェックといった人による確認が必須となります。

専門家への依頼

多言語化には、専門的な知識が必要となるため、言語サービス会社や翻訳会社に依頼する方法も選択肢の一つです。ネイティブ翻訳者が高品質な翻訳を行ってくれるだけでなく、ウェブデザインやSEO対策なども含めた総合的な多言語対応が期待できます。ただし、そこに見合ったコストがかかるというデメリットも覚えておきましょう。

プラグインを使用

WordPressなどのCMSを使っている場合は、多言語化のためのプラグインを導入することができます。特に、BogoやWPML、Polylang、TranslatePress などがよく利用されているプラグインです。この方法はコストを抑えつつ、比較的簡単に多言語化が可能です。ただし、プラグインによっては機能に制限があったり、カスタマイズが困難な場合もあるため、正確性やクオリティを求めるのは難しいと言えます。

他言語化の方法

ホームページを多言語化するための流れ

続いては、ホームページを多言語化する手順をご説明します。

1. ターゲットを明確にする

まずは、どの国や地域をターゲットとするのかを明確にする必要があります。言語だけでなく、文化的な違いにも配慮が求められます。適切な市場調査を行い、ポテンシャルの高い国や地域を特定しましょう。

2. 戦略を起案し目標を定める

続いて、ターゲットに沿った多言語化の目的やゴールを明確にしましょう。例えば、「海外の潜在顧客に製品の魅力を伝え、国外利益を50%増加を目指す」といった具合です。また、ホームページで掲載する情報の範囲も決めておくと良いでしょう。目的に沿った戦略的な多言語化で、グローバル展開を効果的に進めることが出来ます。

3. 展開する言語を選定する

その後、対象国や地域に合わせて、展開する言語を決めます。ただし、必ずしも1か国1言語とは限りません。例えば、インドの場合はヒンディー語と英語の2言語が使用されています。こういったように現地の実情に合わせて、適切な言語を選ぶことが重要となります。

4. 多言語化する方法を決定する

多言語化する方法は、前述で挙げたツールの活用と専門家への依頼、プラグインの使用の3つの方法があります。例えば、WordPressの多言語プラグインを導入すれば、比較的安価で多言語化が実現できます。

▼WordPressを多言語化できるプラグイン:Bogo

WordPressを多言語化できるプラグイン:Bogo
参考元:https://wordpress.org/plugins/bogo/

一方、言語サービス会社に依頼すれば、高品質な翻訳とともに、デザインやSEO対策も含めた総合的な対応が期待できます。ただし、コストは高くなります。

自社に最適なアプローチを選ぶには、コスト対効果やウェブサイトの規模、展開する言語数などを勘案して、総合的に判断する必要があります。

5. ローカライズを意識した翻訳を行う

ウェブサイトの翻訳は機械翻訳だけでは不十分です。言語の違いだけでなく、文化の違いにも配慮が必要です。加えて、時差や通貨、測定単位などのローカライズ作業も欠かせません。

例えば、重さを表す単位一つをとっても、日本では「グラム(g)」が一般的に使用されていますが、アメリカでは、「オンス(ounce)もしくは「ポンド(pound)」が使用されます。

このように、国や地域が違えば、その文化や慣習も異なるため、ローカライズを行うことは重要だということです。自社にターゲット国の言語を扱うネイティブスピーカーや文化を理解する人材がいない場合は、専門家に依頼することもおすすめです。

▼翻訳とローカライズの違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/the-difference-between-translation-and-localization

6. ネイティブスピーカーによる確認を行う

翻訳の品質を高めるため、ネイティブスピーカーによる確認作業が重要です。ネイティブには、言葉の意味だけでなく、ニュアンスや文化的な要素もチェックしてもらいます。こうすることで、ささいなミスから起きる大きな信頼失墜に繋がるリスクを防ぐことが出来ます。

▼ネイティブチェックについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/translation-native-checking

7. 多言語化のSEO対策を行う

また、SEO対策もしっかり行っておくといいでしょう。特に、各言語版のURLを適切に設定し、hreflang属性を使用することが重要です。

例えば、日本語版は「/ja/」、英語版は「/en/」というURLを使用し、<link rel="alternate" hreflang="ja" href="日本語版のURL">のようにhreflang属性を設定します。また、各言語版のコンテンツを同等に充実させ、ローカライズされたキーワードを適切に配置することで、それぞれの言語で検索エンジンからの流入を増やすことができます。

▼SEO対策について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/seo-for-overseas-blogs

8. 公開後も適宜、修正やブラッシュアップを行う

ホームページは公開後も継続的なメンテナンスが必要不可欠です。新しい情報やコンテンツを追加して最新の状態に保つことが重要となります。また、ユーザーからのフィードバックを受けて、デザインや機能面での修正を加えることも求められます。

多言語版のホームページを運用している場合は、各言語版の内容が常に同じになるように言語ごとに情報のずれがないか注意が必要です。最新の情報を提供し、ユーザビリティを高めていくことが、ホームページの価値を高めることに繋がります。

まとめ:自社に合った展開するべき言語を見極め、ホームページの多言語化を進めましょう

ホームページの多言語化は、グローバル化が進む中で避けて通れない重要な課題です。自社の状況に合わせて適切な手法を選択し、ターゲットとする国や地域の実情を把握した上で、費用面と効果面を考慮して検討することが肝要です。多言語対応は、新たなビジネスチャンスに繋がる可能性が大きくあり、時間とコストをかけて高品質な多言語版を構築することが、グローバル展開の鍵となります。

ホームページの多言語化に関するご相談やお悩みがございましたら、ぜひIGNITEまでお問い合わせください。豊富な経験と知見を活かし、貴社のグローバル展開をサポートいたします。

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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