海外市場を目指す日本食企業必見!世界各地で開催される展示会6選

日本食の人気は、国内外問わず年々高まっています。特に海外市場では、ヘルシーで洗練されたイメージを持つ日本食が、多くの人々から注目を浴びています。
海外展開を目指す日本食企業にとって、現地でのプロモーション活動やビジネスマッチングの機会を提供する展示会は非常に重要な役割を果たします。
今回の記事では、海外市場における日本食の需要や注意点を踏まえ、世界各地で開催される日本食関連の展示会を6つご紹介します。

海外市場での日本食の需要

海外市場における日本食の需要は、年々拡大傾向にあります。2023年12月のJETRO(日本貿易振興機構調査)の調査では、それぞれ7カ国の外国人に好きな外国食について聞いた結果83.3%の人が日本料理と答えています。この結果からも、日本食の人気は衰えておらず、今後も拡大していくと言えるでしょう。

日本食品に対する海外消費者意識アンケート調査(2023年12月時点)
参考元:日本食品に対する海外消費者意識アンケート調査 (中国、香港、台湾、韓国、米国、フランス

日本食の中でも、特に寿司やラーメン、和牛などの人気が高く、現地のレストランやスーパーマーケットでも広く取り扱われています。ヘルシーな食事や独自の風味が評価され、健康志向の消費者を中心に支持を得ています。

さらに、観光地や大都市における日本食レストランの増加やインスタグラムなどのSNSでの露出が日本食のグローバルな認知度を押し上げています。農林水産省の調査結果によると、海外における日本食レストランは、約18万7千店にも達しています。これらのトレンドは、日本食企業にとって新たなビジネスチャンスを生み出す原動力となるでしょう。

農林水産省:海外における日本食レストランの概数
参考元:農林水産省

展示会を通して日本食を世界へ発信する上での注意点

日本食を世界へ発信する際、単に現地へ進出するだけではなく、その土地の文化や消費者ニーズに配慮した戦略が必要です。展示会は、日本食の魅力を直接伝える貴重な場ですが、現地の文化や商習慣を理解しないままでは、期待される成果を得ることが難しくなるでしょう。ここからは、展示会で成功を収めるための重要なポイントについて解説します。

国によって異なる文化への配慮

日本食がどれほど魅力的であっても、現地の文化や宗教的な制約を無視しては成功は望めません。例えば、マレーシアでは日本食のラーメンや寿司が人気ですが、国民の約60%がイスラム教を信仰しているため、豚肉やアルコールを含む料理は敬遠され、提供できない場合があります。

そのため、展示会や進出を検討する上では、こうした異なる文化的背景を十分に理解し、必要に応じてメニューや調理方法を調整することが求められます。これにより、現地の顧客からの信頼を得ることができ、長期的なビジネス関係を築く貴重な機会となるでしょう。

言語とコミュニケーション

展示会での成功は、言語の壁をいかに乗り越えるかに大きく依存します。日本語以外の言語に精通したスタッフを配置したり、通訳を手配することはもちろん、現地の言語で作成された資料を準備することも重要です。

また、商談やプレゼンテーションの際には、現地のビジネス慣習や文化的なニュアンスを理解し、適切な言葉遣いや態度でコミュニケーションを図ることが成功の鍵となります。これにより、現地のバイヤーやパートナーとの信頼関係を築きやすくなります。

日本食のブランディングと知的財産保護

日本食を海外市場で展開する際、ブランド価値の維持と現地市場への適応を両立させることが重要です。ブランドの持つ高級感や伝統を守りつつ、現地の消費者に受け入れられる形でのブランディングを行うことが求められます。

また、海外市場での商標登録や著作権保護など、知的財産の保護にも注意を払う必要があります。法規制に関しては、国によって大きく異なるため都度確認することをおすすめします。可能であれば、こういった専門的なことはプロや専門家の力を借りると良いでしょう。そうすることで日本食のブランド価値を守りつつ、安定した市場展開が可能となるでしょう。

世界で開催される日本食を発信できる展示会5選

日本食企業が海外市場に進出する際、現地のバイヤーや消費者と直接対話できる展示会は、非常に効果的なプロモーションの場となります。世界中で開催されている日本食関連の展示会は、日本の食文化を広める絶好のチャンスです。ここでは、特に注目すべき5つの展示会を紹介します。

JAPANESE FOOD EXPO(アメリカ)

JAPANESE FOOD EXPO Webサイトページ
参考元:米国NPO法人日本食文化振興協会

JAPANESE FOOD EXPOは、日本食の普及を目的とした展示会で毎年ニューヨークとロサンゼルスの2拠点で開催されています。この展示会は、日本の伝統的な食材や調味料、食品加工技術を紹介し、現地のバイヤーやレストランオーナーとの商談の機会を提供しています。特に、ヘルシー志向の強い欧米市場での評価が高く、日本食企業にとって新たなビジネスチャンスを見出す場として注目されています。

【過去の実績】

  • 来場者数 : 10,000人
  • 来場者属性:日本食に興味がある人、バイヤー、輸出業者
  • 出展企業:約900社

【出展企業(一部)】

  • カクキュー
  • SUGIMOTO
  • 笛木醤油株式会社

【概要】

Salon du Sake(フランス)

Salon du Sake Webサイトページ
参考元:Salon du Sake

Salon du Sakeは、フランス・パリで開催される日本酒に特化した展示会です。フランスをはじめとする欧州諸国では、日本酒の人気が高まりつつあり、特に現地のワイン愛好家に受け入れられています。この展示会では、日本酒の試飲会やセミナーが行われ、参加者に日本酒の魅力を直接伝えることができます。日本酒の輸出を目指す企業にとっては、絶好のビジネスチャンスとなるでしょう。

【過去の実績】

  • 来場者数 :  4,897人
  • 来場者属性:日本酒に関心のある一般消費者、飲食業界のプロフェッショナル、メディア関係者
  • 出展企業:28社

【出展企業(一部)】

  • Gekkeikan Sake Company
  • JFC FRANCE
  • The Art of Sake & Japanese Food Culture Mission consortium
  • TAKARA SHUZO INTERNATIONAL CO., LTD.
  • AKASHI-TAI

【概要】

FDM - Food & Drinks Malaysia by SIAL (マレーシア)

FDM - Food & Drinks Malaysia by SIAL Webサイトページ
参考元:Food Drinks Malaysia

FDMは、マレーシアで開催される食品・飲料の展示会で、日本食の普及を目指す企業にとって重要なイベントです。この展示会は、アジア市場における日本食の需要を掘り起こすための絶好の機会となり、特にハラール対応の日本食が注目されています。マレーシア市場における成功は、他のイスラム教国への展開の足がかりとなる可能性があり、参加する価値が高い展示会です

【過去の実績】

  • 来場者数 : 8,027人
  • 来場者属性:食品・飲料メーカー、小売業者、フードサービス事業者、食品生産者、輸出入業者、包装・加工機器メーカー
  • 出展企業:500社

【概要】

*英語のみでの記載になります。

MIFB - Malaysian International Food & Beverage Trade Fair(マレーシア)

MIFB - Malaysian International Food & Beverage Trade Fair Webサイトページ
参考元:MIFB

MIFBは、マレーシア最大級の食品・飲料展示会で、世界中からバイヤーや企業が集まります。日本食企業にとって、この展示会はマレーシア市場のみならず、アセアン諸国全体への進出を目指す上で非常に重要な場となります。展示会では、現地の消費者ニーズに対応した商品を紹介することで、効果的なプロモーションを行うことが可能です。特にハラール認証を取得した商品は、現地での需要が高くなっています。

【過去の実績】

  • 来場者数 : 18,741人
  • 来場者属性:生産者、輸入業者、輸出業者、バイヤー、メディアパートナー、支援パートナー、政府機関、大使館関係者
  • 出展企業:1,616社 

【概要】

*英語のみでの記載になります。

FHM - Food & Hotel Malaysia(マレーシア)

FHM - Food & Hotel Malaysia Webサイトページ
参考元:Food & Hospitality Malaysia (FHM)

FHMは、食品およびホスピタリティ産業向けの展示会で、マレーシアで開催されます。日本食企業にとっては、現地のレストランやホテルとの商談の機会が得られるため、非常に効果的なプロモーションの場となります。この展示会では、特に高品質な食材や調味料が注目されており、現地の高級ホテルやレストランに対してアピールすることが可能です。アジア市場でのプレゼンスを高めるための第一歩として参加する価値があります。

【過去の実績】

  • 来場者数 : 25,348人
  • 来場者属性:レストラン、ホテル、リゾートなどのホスピタリティ業界の関係者、食品メーカー、輸入業者、卸売業者、小売業者
  • 出展企業: 1,645社

【概要】

  • 開催地:クアランプールコンベンションセンター(Google Map
  • 主催者:MALAYSIAN EXHIBITION SERVICES SDN BHD
  • 電話番号:+6016-332-4656
  • Email:Vicky.Yap@informa.com
  • お問い合わせ・申し込み:https://foodandhotel.com/book-a-space/

*英語のみでの記載になります。

シアル・インターフード(インドネシア)

シアル・インターフード Webサイトページ
参考元:SIAL InterFOOD

シアル・インターフードは、インドネシアで開催される食品・飲料の展示会で、アジア市場への日本食普及を目指す企業にとって重要なイベントです。
インドネシアは、人口が多く成長著しい市場であり、特にハラール対応の日本食が求められています。この展示会では、日本食の試食や調理デモンストレーションが行われ、現地のバイヤーや消費者に対して直接アピールすることが可能です。インドネシア市場への参入を検討している企業には、ぜひ参加を検討していただきたい展示会です。

【過去の実績】

  • 来場者数 : 78,164人
  • 来場者属性:食品メーカーの関係者、小売業者、卸売業者、飲食店経営者、食品流通業者
  • 出展企業:768社

【出展企業(一部)】

  • NASA CORPORATION
  • KADOYA SESAME MILLS INC

【概要】

*英語のみでの記載になります。

まとめ

海外市場での日本食需要の高まりは、日本食企業にとって大きなチャンスです。しかし、成功には現地文化への配慮、言語コミュニケーション、ブランディングなど克服すべき課題が数多く存在します。これらの展示会は、現地のバイヤーや消費者と直接交流し、日本食の魅力を発信する絶好の機会となるでしょう。海外の展示会を通して、各国の文化やニーズを理解し、適切な戦略を立て、日本食の魅力を世界に発信することで、新たなビジネスチャンスを掴むことができます。ぜひ、この機会に出展を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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