年々外国人旅行者の数が増加していくと予想されているなかで、英語メニューの準備はできていますか?日本食は世界でも有数の人気料理ですから、飲食店も賑わうことが予想できるでしょう。数多くの外国人客の来店を予測すると、外国人向けメニューは必須アイテムといえます。
本記事では、英語メニューの作り方や作成時のポイントなどについて詳しく解説します。
- 英語メニューの書き方や作り方がわからずに困っている
- インバウンドのお客様を増やしたい
- 外国人の客層が多い飲食店
- グローバル展開を目指している
上記に当てはまる方はぜひ参考にしてみてください。
レストランや飲食店に英語メニューが必要な理由
レストランなどの飲食店に、英語のメニュー表はどうして必要なのでしょうか?ここでは2つの大きな理由をご紹介します。
外国人観光客の増加
(出典:国土交通省 「訪日外国人旅行社数・出国日本人数の推移」)
日本政府観光局「JNTO」が2003年に開始した「ビジット・ジャパン事業(VJ)」から、日本への外国人観光客は年々増加しています。コロナウイルスの影響により一時減少しましたが、今後状況が回復していくとともに再び観光客が増加すると予測されています。
実際に観光庁のホームページにおいても「2030年の訪日外国人旅行者数は6,000万人」との目標が掲げられています。(出典:国土交通省観光庁 「戦略的な訪日プロモーション」)
▼インバウンド観光の効果的な戦略について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
https://igni7e.jp/blog/inbound-tourism-strategy
トラブルを防ぐため
海外には多様な食文化や食習慣を持つ人が数多く存在します。その中で最低限に英語が表記されたメニューがなければ、宗教やアレルギーなどの理由で食べられない食材があるお客様は、料理を選ぶことすらできない状況になってしまいます。
満足度を高めることはもちろん、お客様の安全を守りトラブルを防ぐためにも英語メニューは必要なのです。
英語メニューを作る時のポイントと書き方
海外の方にとって日本は異国の地。日本料理を初めて食べる人も少なくないでしょう。より満足感を感じてもらうためには、メニューから料理がイメージでき、想像通りまたはそれ以上だと思ってもらうことが大切です。ここでは、英語メニューを作る時のポイントを見ていきましょう。
写真を掲載する
(出典:Unsplash)
外国人の中には、初めて日本料理を食べる人もいます。そのような方は、英語で記載されたメニューを見ても、いまいちイメージできないかもしれません。料理のイメージをダイレクトに伝えるためにも、写真を掲載しておきましょう。「想像していた料理と違った」というクレームを防ぐことにも繋がります。
美味しそうと思わせる表記にする
日本語を直訳するだけでは、十分なメニュー表とはいえません。外国人の方からするとイメージが湧かないため、美味しそうに感じてもらいにくいでしょう。そんな時に使えるのが、食欲をそそるような形容詞です。
たとえば日本語の「さくさく」は「Crispy」、濃厚は「Rich」などと表現できます。ただ直訳するのではなく、ちょっとしたコツを取り入れることがお客様への満足度に繋がります。
また食事は土地の文化と密接な関係にあるため、特に飲食店のメニュー翻訳ではローカライズすることが重要です。飲食店のメニュー表に質の高い翻訳を取り入れる方法や、翻訳をする際の注意点などについて詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひ参考にしてください。
外国人向けに飲食店メニューを英語翻訳・多言語化する時の注意点
説明文は外国人の方にもわかりやすく
説明文に料理の説明や調理法などが書かれていると、より外国人の人にも料理をイメージしてもらいやすくなります。たとえば「茹でる」なら「Boiled」、BBQのように肉を網で焼くなら「Grill」と書きます。
また、海外のフレンチやイタリアンなどのお店では前菜とメインを別々に注文するのが一般的です。そういった文化の違いも考慮して説明文を記載しましょう。
食べ方も記載すると親切
外国人の人の中には、日本食を初めて食べる人も少なくありません。そのため料理名と食べ方を一緒に記載しておくと親切です。せっかく食べてもらうからには、一番美味しい食べ方で食事を楽しんでもらいましょう。
原材料を記載する
食物アレルギーや宗教により、特定の食材が食べられない人もいます。気がつかないまま食べられない食材を口にしてしまうことで、トラブルが起きてしまう可能性も。気持ちよく食事を楽しんでもらうためにも、使用した食材をピクトグラムで表現するなど、外国の方にもわかりやすい記載をしましょう。
食物アレルギー
食物アレルギーが発生すると目の痒みやじんましん、吐き気や腹痛、ひどい時にはアナフィラキシーショックになってしまうケースもあります。食物アレルギーの方の健康を守るためにも、原材料の記載には十分に気をつけなければいけません。飲食店での表示が義務付けられている食材を以下に記載しますので、ぜひ参考にしてみてください。
(出典:消費者庁寵「アレルギー表示について」)
宗教
世界の多様な食文化や食習慣を持つお客様に食事を楽しんでもらうためにも、注意するべき食材はメニューに表記しておきましょう。以下の表をぜひ参考にしてみてください。
(出典:国土交通省「国別・宗教別・嗜好別に見た外国人客の食文化・食習慣」)
注文しやすいように番号を振る
メニューに番号やアルファベットを記載しておくと、オーダーの際に便利です。お客様は注文しやすくなり、従業員は聞き取りやすくなります。聞き間違いを防ぐためにも効果的ですね。
メニューを厳選する
たくさんのメニューの中から選んでいただきたいと思う方もいるでしょう。しかし、あまりにもメニューがたくさんあると、日本食に慣れていない外国人の方は選ぶのが大変です。
また店側にとっても、英語のメニュー表を作るのが大変になるでしょう。そのため人気メニューに絞るなど、掲載するメニューを厳選するのもおすすめの方法です。
支払い方法
メニューだけでなく、支払い方法も英語で記載しておくと親切です。以下の記載例を参考にしてみてください。
英語のメニュー表を作成する時に使いたいサービスをご紹介!
1.Canva
(出典:Canva)
「Canva」はインターネット上で使える無料のグラフィックデザインツールです。70,000点を超えるデザインテンプレートが用意されているため、シンプルなメニュー表はもちろん、結婚式で使われるようなおしゃれな英語表記のメニュー表まで作れます。英語の翻訳サービスは行っていませんが、センスのあるオシャレなものを自分で作りたいという方は、Canvaでのメニュー作成がおすすめです。
2.Google 翻訳
(出典:Google 翻訳)
ブラウザの翻訳ツールといえば、「Google 翻訳」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。Google 翻訳はGoogleが提供する翻訳サイト。テキスト5,000字以内、もしくはWebページ全体を他言語に翻訳できるサービスです。
2016年後半頃にAI翻訳システムが採用されてから飛躍的に翻訳の精度が向上したものの、まだまだ完璧とはいえません。ワードによってはかなり不自然な翻訳になってしまうため、Google 翻訳だけで英語メニューを作成するのは難しいでしょう。単語を調べる際に使うのがおすすめです。
3.FLAVOR JAPAN
(出典:FLAVOR JAPAN)
「FlavorJapan」は、「IGNITE」が提供する日本語メニューを英語やその他言語に翻訳するサービス。最大の特長は、多言語メニューをお客様のスマホに表示させられることです。外国人のお客様に専用のQRコードをご案内することで、翻訳されたメニューをスムーズに見てもらえます。
また自動翻訳では日本独特の表現を訳しきれず、不自然な言葉になってしまうケースが少なくありません。しかし、FLAVOR JAPANなら20万店舗以上にメニューを翻訳したノウハウを基に、外国人のお客様がパッと理解できる多言語メニューに変更することができます。
またWEB上でメニューを管理しているため、多言語のメニューも即時に変更・削除・追加が可能です。気になる方はまずは一度お問合せください。
4.DeepL
(出典:DeepL)
「DeepL」は2017年にリリースした翻訳ツール。高精度な翻訳ツールとして、日本では2020年より利用できるようになりました。基本は無料で使えますが、有料版のサブスクリプションサービスも実施しています。
Google 翻訳よりも自然な翻訳ができると好評ですが、料理の種類やメニューによっては少しおかしい表現になってしまう可能性も。ある程度英語力がある人のサポートツールとして使うのがおすすめです。
5.東京都多言語メニュー作成支援ウェブサイト
(出典:東京都多言語メニュー作成支援ウェブサイト)
「東京都多言語メニュー作成支援ウェブサイト」は東京都が提供する多言語メニュー作成サービスです。12種類の言語メニューが無料で作成できます。さらに作成したメニューやお店の情報を東京都公式サイトである「外国語メニューのある飲食店検索サイト」に掲載することも可能です。ただし、使用できるのは東京都内に住所がある店舗のみとなっています。
6.TASTE OSAKA
(出典:TASTE OSAKA)
「TASTE OSAKA」は大阪府が提供する多言語メニュー作成サービスです。大阪府内に住所をもつ飲食店であれば無料で利用できます。14種類の言語に対応しており、35種類のデザインから選択してメニュー表を作成できます。さらにメニューを作成すると、15言語対応の飲食店検索サイトへの無料掲載が可能です。大阪府内に飲食店を出店されている方は検討してみると良いでしょう。
まとめ
今後、訪日外国人が増えていくと予想されているなかで、飲食店に英語メニューを用意しておくことは最低限必要な準備といえます。たとえ英語が得意でなくとも外国人の方に伝わるメニューがあれば、トラブルを防げるのはもちろん満足度の向上にも繋がるでしょう。
各国の文化にローカライズされたより高品質な英語メニューを作成したい方は、過去に20万件以上の店舗へ翻訳を行った実績のある「FlavorJapan」を利用してみませんか?「FlavorJapan」ならお客様のスマホに翻訳したメニューを表示させられるため、よりスマートな対応ができます。気になる方は気軽にお問合せください。
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