カタログや資料の翻訳を機械翻訳だけで終わらせてはいけない理由

はじめに

昨今の円安により、日本の輸出競争力は高まっています。日本国内で販売するよりも、海外での販売の方が円安は有利に働くことが多いです。海外市場への参入は企業にとって利益の拡大につながるでしょう。

そのため、多くの企業が現在の状況を利用しようと、輸出事業を拡大しており、展示会への出展に関心を持つ企業も増えています。この記事は、展示会用の資料の翻訳を必要とする企業向けに、翻訳でやってはいけないことをお伝えします。

海外展示会に出展するなら、"正確"にカタログや資料を翻訳した方がいい理由

海外で開催される展示会に自社の製品やサービスを出展する場合、カタログや資料を展示先の言語に”正確”に翻訳することが不可欠です。これにはいくつかの理由があります。

第1に、翻訳が正確でないと、見込み客に製品やサービスに対して誤った印象を与えてしまう可能性があります。

第2に、カタログや資料を正確に翻訳してなければ、潜在的な顧客や売上を逃す可能性があります。

そして、他国の展示会に出展する場合、同じような製品やサービスを販売しようとしている企業と競合になることにも注意する必要があります。

カタログや資料が正確に翻訳されていない場合、潜在顧客は、自分たちが理解できる情報を提供している他の企業を選ぶかもしれません。成功の可能性を最大限に高めるには、訪問先の国の言語にカタログや資料を正確に翻訳してもらうことが不可欠です。

不正確な翻訳のリスク

結論として、カタログや資料を出展する国の言語に正確に翻訳することが不可欠です。これは、潜在的な顧客に製品やサービスを理解してもらうためです。展示会に来る方に対して間違った情報を提供しないようにすることが重要です。

カタログや資料の翻訳がうまくいかないと、見込み客や売上を逃すことになりかねません。

正確な言語で伝えられるかどうかで、買い手の行動はまるで違ってくるのです。

カタログや資料の翻訳でよくある問題

翻訳にあまり費用をかけられないので、機械翻訳だけで終わらせてしまう

展示会用のカタログを翻訳する場合、大きな問題のひとつは翻訳にあまりコストをかけられないことです。そのため、展示会の要所を機械翻訳に頼ってしまいがちですが、これは失敗のもとです。

機械翻訳では、日本語の意味を正確に伝えられないことが多く、意味が全く変わってしまうこともあります。これは、潜在的な顧客に重要な情報を伝えようとする場合、深刻な問題となりえます。

PDFを翻訳するとレイアウトが崩れてしまった

カタログや資料を日本語から英語に翻訳する場合、レイアウトが崩れて乱雑になることはよくあります。これは、元のレイアウトでテキストに割り当てられたスペースにテキストが収まらないことがあるためで、自動翻訳プロセスではターゲット言語の異なる語順が必ずしも考慮されないからです。

例:日本語では「こんにちは」は10byte分ですが、英語だと「Hello」で5byteと半分になります。日本語は1文字2byte、英語は1文字1byteです。

レイアウトの崩れ

参照元

PDFがアウトライン化されている場合や、元のレイアウトが特に複雑な場合、翻訳したテキストを元のレイアウトに合わせるのは非常に難しい場合があります。このような場合、手動でレイアウトを調整する必要があることが多く、時間がかかり、イライラすることがあります。

DeepLとGoogleTranslateは非常に素晴らしい翻訳ツールですが、PDFのレイアウトの問題が発生しやすいです。PDFが暗号化されていたり、アウトライン化されていたりするため、翻訳ソフトがテキストにアクセスして翻訳することが困難な場合があります。

PDF文書をレイアウトを崩さずに自動翻訳するためのツールは存在します。しかし、これらのツールは完璧ではなく、常に思い描いた結果が得られるとは限りません。

いくらAIが発達して翻訳が楽になったとはいえ、BtoBのビジネスは正確性が重要なので、必ず人の手を介することをお勧めいたします。

機械翻訳でチェックすべきポイントについて

固有名詞の自動翻訳

固有名詞の翻訳は大きな課題の一つです。人名、地名、物名、組織名などの具体的な名称は、正確に翻訳することが非常に難しい場合が多いのです。固有名詞は文化によって意味が異なることが多く、元の意味のまま工夫して翻訳する必要があります。

翻訳が難しい単語

また、日本語を理解するのが難しいというのも、資料の翻訳の際に起こりうる課題です。これは、一部の単語やフレーズが異なる文化圏で異なる意味を持つことがあります。翻訳者は原文を十分に理解することが非常に重要です。

展示会用のカタログや資料ではあまり使われることはありませんが、日本語の「すみません」を事例として出します。英語で直訳すると「Excuse me」ですが、文脈によっては「I’m sorry」や「Thank you」と翻訳した方が適切な場合があります。

間違った表現をしがち

言語によって文法や構文、語順のルールが異なるため、自動翻訳を行う場合、ソフトウェアが言い回しを間違えたり、無駄に長くなってしまうことがあります。これは、翻訳者にとっても、翻訳された資料を読む人にとっても、混乱とイライラにつながる可能性があります。

結論として

自動翻訳を行う場合、ネイティブスピーカーによるチェックは絶対に欠かせません。特に、翻訳したものを印刷する場合は、小さなミスでも読み手であるネイティブからすれば非常に目立つので、展示会用にカタログや資料を作成する場合はこの点が重要です。

もちろん、ネイティブチェックは完全な解決策ではありませんし、誤りを見逃すリスクは常にあります。しかし、可能な限り正確な翻訳をするための最良の方法であることに変わりはありません。

▼ネイティブチェックの重要性について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

https://igni7e.jp/blog/translation-native-checking

まとめ

  • 機械翻訳では正確に翻訳するのが難しいので、第三者に翻訳を見てもらうことが重要です。
  • 展示会などに出す資料は翻訳一つで印象が変わるため、正確に翻訳することが不可欠です。
  • 翻訳する言語のネイティブスピーカーをチェック担当として選び、印刷する前にチェックしてもらうことが重要です。

海外の展示会に出展を検討されている方で、カタログや資料の翻訳が必要な場合は、IGNITEのカタログ翻訳サービスをご利用ください。ネイティブチェック後、印刷可能な状態でご提供します。また、印刷サービスも承っております。

https://igni7e.jp/contact

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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