一人暮らし・忙しい人にも!韓国で話題の簡単レシピメディア5選

かつては家族と囲む食卓が主流だった韓国でも、ライフスタイルの多様化とともに「一人ごはん」や「時短料理」へのニーズが急速に高まり、料理コンテンツの形も大きく変化しています。現在ではレシピサイトや料理系YouTuber、さらにはショート動画アプリに至るまで、誰もがスマートフォンひとつで手軽に“おいしい知識”を得られる時代になりました。
その背景には、スマホ普及率の高さやコンテンツ配信プラットフォームの発展に加え、韓国特有の「共有文化」や「映え重視」の価値観が影響しています。レシピのわかりやすさやスピード感、見た目の美しさなどが重視され、ユーザーは従来の文字中心のレシピだけでなく、動画やSNSを通じて“観て学ぶ”ことを好む傾向にあります。
こうした環境下で注目されているのが、日々進化を続ける料理系コンテンツプラットフォームです。本記事では、2025年現在、韓国国内で高い人気と利用実績を誇る料理コンテンツTOP5を紹介します。ランキングは、ウェブサイトやアプリの月間訪問者数、YouTube登録者数、SNSでの話題性などのデータをもとに作成。どのサービスがどんなユーザーに支持されているのか、詳しく解説します。
▼ランキング
(推定ユーザー数順)※2025年7月時点
- 만개의레시피(万レシピ/10000recipe)
- 백종원의 요리비책(白種元/ペク・ジョンウォンの料理の秘訣)
- 1분 요리 뚝딱이형(1分料理/1min cook)
- 우리의 식탁(私たちの食卓/Wtable)
- バターヤム(ButterYam)
1. 만개의레시피(万レシピ/10000recipe)

「料理をしたいけど、何を作ればいいかわからない」「冷蔵庫の残り物で簡単に何か作りたい」。そんなときに頼りになるのが、韓国最大級のレシピプラットフォーム「万レシピ(10000recipe)」です。2005年にサービスを開始して以来、韓国の家庭料理を中心に、20万件以上という圧倒的な数のレシピを蓄積してきたこのサイトは、今や月間900万人以上のユーザーが利用する“国民的レシピアプリ”とも言える存在になりました。
人気の理由は、その検索のしやすさと実用性の高さにあります。材料名を入力するだけで、それに合ったレシピを一覧で表示してくれる「冷蔵庫検索機能」は、自炊初心者からも高評価。さらに、料理カテゴリや食材別、調理時間別などでの絞り込みも可能で、平日夜の「10分ごはん」から、休日に挑戦したい「手の込んだ韓国家庭料理」まで幅広くカバーしています。また、動画レシピの充実度も見逃せません。テキストだけではわかりにくい調理工程を、実際の映像で確認できるため、料理に不慣れな人でも安心。中にはプロの料理人によるレシピも掲載されており、クオリティ面でも信頼性は抜群です。
アプリ版も非常に完成度が高く、Google Playストアでは500万件以上のダウンロード数を記録。レビューでも「広告が少なく、UIがシンプルで使いやすい」といった好意的なコメントが多数寄せられています。さらに、ユーザーが自分のレシピを投稿し、他ユーザーの「いいね」やコメントを通じてコミュニケーションできるSNS的機能も搭載されており、“見る”だけでなく“参加する”楽しさも魅力の一つです。
何を作ろうか迷ったとき、ちょっとしたアイデアが欲しいとき。「万レシピ」は、毎日の食卓に寄り添う頼れるパートナーとなってくれるはずです。料理初心者から上級者まで、すべての“食べることが好きな人”におすすめしたい韓国の定番レシピアプリです。
2. 백종원의 요리비책(白種元/ペク・ジョンウォンの料理の秘訣)

韓国で料理と言えば真っ先に思い浮かぶ名前の一つが、外食フランチャイズの巨頭であり、料理研究家としても高い信頼を集めるペク・ジョンウォン(白種元)氏です。彼が運営するYouTubeチャンネル「백종원의 요리비책(ペク・ジョンウォンの料理の秘訣)」は、まさに“家庭料理の教科書”とも言える存在で、2025年時点で600万人を超える登録者を抱えています。
このチャンネルの最大の魅力は、何と言ってもプロの技を家庭で再現できるわかりやすさにあります。難しい材料や専門用語を極力避け、スーパーで手に入る身近な食材を使ったレシピを中心に紹介しているため、自炊初心者でも安心してトライできます。「お金をかけなくても、美味しいものは作れる」「外食よりも簡単に、しかも美味しく」という哲学が一貫しており、その姿勢に共感する視聴者が後を絶ちません。
また、ペク・ジョンウォン氏の親しみやすい語り口とユーモアのある進行も大きな魅力。料理の途中でちょっとしたコツや代用品のアイデアを教えてくれたり、「こうしたら失敗するから気をつけて!」といった注意点も具体的に説明してくれるため、見ていて飽きることがありません。まるで隣で一緒に料理してくれているような距離感が、多くのファンを惹きつけています。
さらに、YouTubeならではの映像の丁寧さと編集のテンポ感も秀逸で、1本の動画を見るだけで調理の手順がしっかり頭に入ります。忙しい人向けにはショート版や時短レシピも多く、ライフスタイルに合わせて視聴・実践が可能です。特筆すべきは、料理のジャンルが非常に幅広いこと。韓国家庭料理はもちろん、中華風、洋風、おつまみ、弁当おかずなど、老若男女問わず役立つレパートリーが充実しています。また、料理以外にも食材の保存法や調味料の使い分け、飲食店経営者向けのノウハウまで紹介されており、“料理メディア”としての完成度が非常に高いチャンネルです。
「料理を学ぶ」だけでなく、「料理が楽しくなる」コンテンツを求めている方には、まさにうってつけの存在。自炊が初めての学生から、日々の献立に悩む主婦、さらには飲食店関係者まで、幅広い層に支持されている理由がよくわかる、韓国を代表する料理チャンネルです。
3.1분 요리 뚝딱이형(1分料理/1min cook)

「料理はしたいけれど、時間もないし、面倒くさい」。そんな悩みを抱える現代人にとって、TikTokやYouTube Shortsなどの“ショート動画レシピ”は、今や新しい料理の学び方として定着しつつあります。その中でも韓国で圧倒的な人気を誇るのが、1分料理で知られる料理系インフルエンサー「1분요리 뚝딱이형(1分料理/1min cook)」です。
뚝딱이형の特徴は何と言っても、「早く・簡単・面白く」を極限まで突き詰めた映像スタイル。1分以内で完結するレシピ動画は、使う材料も調味料も極力シンプル。それでいて「これ作ってみたい!」と思わせる中毒性があります。早口ナレーションとテンポの良い編集、そしてちょっと笑ってしまうセリフ回しが組み合わさり、まるで友達が料理を教えてくれているような親しみやすさを生み出しています。
さらに、彼のレシピは「現実的で作りやすい」ことでも定評があります。特別な技術は不要で、冷蔵庫にありがちな材料やインスタント食品をうまく活用したレシピが多く、一人暮らしの若者や忙しい会社員にとって非常に実用的です。コメント欄には「実際に作ってみたけど本当に簡単だった」「料理が楽しくなった」といった声が多く、動画の視聴だけでなく実際に作られる率の高いレシピコンテンツとして評価されています。
2025年現在、YouTubeの登録者数は約300万人を超えており、TikTokやInstagramでも数十万単位のフォロワーを持つなど、マルチプラットフォームで活躍中。また、企業とのコラボレーションや商品紹介なども多数行っており、単なる料理系インフルエンサーに留まらず、“料理×エンタメ”の新しい形を体現する存在となっています。
뚝딱이형の最大の魅力は、「料理をハードルの高いものではなく、誰にでもできる楽しい体験に変えた」という点です。たった1分で、レシピ、笑い、やる気のすべてを届けてくれるその動画は、まさに今の時代にマッチした“超実用型エンタメ”料理コンテンツだといえるでしょう。
4. 우리의 식탁(私たちの食卓/Wtable)

出典:Wtable公式アプリ
「料理は食べるためだけでなく、見ること・作ること自体が楽しい」そんな価値観を体現するのが、韓国の人気レシピサービス「우리의식탁(私たちの食卓/wtable)」です。このサービスは、“感性レシピ”の代名詞として知られており、料理をただの家事や作業ではなく、ライフスタイルの一部として楽しみたい若年層を中心に、高い支持を集めています。2025年現在、登録ユーザー数は200万人を超え、着実にその影響力を拡大中です。
우리의식탁(私たちの食卓/wtable)の最大の魅力は、ビジュアルの美しさと使いやすさの両立にあります。写真や動画は雑誌のように洗練されており、SNSで“シェアしたくなる”レシピが多数。冷蔵庫の残り物からレシピを提案してくれる「材料ベース検索」や、AIによるおすすめ機能も備えており、実用性も抜群です。
さらに注目すべきは、アプリを超えたマルチプラットフォーム展開です。感性あふれる調理動画やASMRスタイルの映像が配信されており、視聴者に“料理の雰囲気そのもの”を楽しませてくれます。単なるレシピの解説ではなく、「料理する生活」をテーマにしたVlog形式の動画も人気で、2025年時点で登録者数は127万人超え。また、Instagram(@wtable_official)も非常に活発で、スタイリッシュな料理写真や季節感あるレシピ投稿が話題に。フォロワー数は35万人以上にのぼり、日々の「今日何作ろう?」という悩みに応えるビジュアルコンテンツが豊富です。ストーリーやリール機能を活用し、トレンドに敏感な若年層にもリーチしています。
さらに「한 끼 다이어리(1食ダイアリー)」など、オリジナルコンテンツシリーズやオフラインイベントも展開しており、もはや単なるレシピサービスというよりは“食を軸としたライフスタイルメディア”としての立ち位置を確立しています。우리의식탁は、料理初心者はもちろん、感性や美しさを大切にするユーザーにとっても理想的なプラットフォームです。
5. バターヤム(ButterYam)

「料理ってこんなにおしゃれだったっけ?」。そんな印象を与えるのが、韓国のZ世代を中心に人気を集めているレシピ動画キュレーションアプリ「バターヤム(ButterYam)」です。バターヤムは、従来の文字ベースのレシピではなく、SNSやYouTubeで話題になった“映える”料理動画を集めて紹介する、次世代型のレシピプラットフォーム。InstagramやTikTokなどのショート動画文化に慣れ親しんだ若年層にとって、“見るだけで作りたくなる”体験を提供してくれるアプリとして注目されています。
ButterYamの最大の特徴は、自らレシピを制作するのではなく、既にSNS上で人気の高い料理動画を選んでキュレーションするという点です。「今SNSで流行っている料理って何?」「おしゃれで真似したくなるレシピが知りたい」。そんなニーズに応える形で、アルゴリズムや編集部のセンスによって厳選されたコンテンツが、アプリ上に日々アップされています。
アプリのUIはとてもシンプルで直感的。カテゴリ別や食材別はもちろん、「今バズってる」「時短」「ひとりごはん」「デート料理」などのシーン別タグからも簡単にレシピを探すことができ、まるでSNSをスクロールするような感覚で料理アイデアに出会えるのが魅力です。動画の長さも1~2分程度と気軽に見られるものが多く、視聴ハードルが低いため、“料理にそこまで興味がない”という層にも届きやすいのがバターヤムの強みと言えるでしょう。
さらに、ButterYamはレシピだけにとどまらず、料理を軸にした“ライフスタイル提案型”のコンテンツ展開にも力を入れています。動画と連動したショッピング機能や、料理に合う音楽プレイリストの提案など、“料理を楽しむ空間そのもの”を演出する仕掛けが盛り込まれており、まさに感性と実用性を兼ね備えたサービスとして成長中です。2025年時点ではまだ新興勢力ではあるものの、SNSネイティブ世代の間での認知度と使用率は急上昇中。今後はインフルエンサーとのコラボ企画や、オリジナルコンテンツ制作も増えていくと見られています。
「料理を学ぶ」ではなく、「料理のセンスをアップデートしたい」人にこそぴったりのアプリ。バターヤムは、“映える”と“使える”を同時に満たしてくれる、韓国料理コンテンツの新たな形として注目すべき存在です。
まとめ
韓国では、料理コンテンツが“ただのレシピ紹介”を超え、ライフスタイルの一部として深く浸透しています。スマートフォンひとつでアクセスできるアプリ型のレシピサービスや、SNS・動画を通じて視覚と感性に訴えるショートレシピ動画は、今や日常のごはん作りに欠かせない存在です。特にZ世代を中心に、機能性・デザイン性・共感性といった価値が重視され、レシピの「使いやすさ」だけでなく「見て楽しいか」「SNSでシェアしたくなるか」が、料理サービス選びの大きな基準になっています。このようなコンテンツの多様化と進化は、生活者の嗜好や価値観の変化を如実に反映しており、韓国市場でのマーケティング戦略を考える上でも見逃せない重要なヒントになります。韓国の料理メディアやインフルエンサーとのコラボ、レシピ動画を活用したプロモーション、Z世代向けフードトレンドの分析など、海外向け展開における食の切り口はますます重要性を増しています。韓国向けのマーケティング支援なら、私たちIGNITEにお任せください。現地の文化や消費者の感性を理解したうえで、SNS運用、コンテンツ企画、現地インフルエンサー起用まで、ターゲットに合わせた最適な戦略をご提案いたします。
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