【2025年版】契約も設立も！米中小企業に人気のリーガルテック10選

アメリカでの起業や中小企業経営に関心を持つ日本人にとって、避けて通れないのが「法務対応」の壁です。法人設立、契約書の作成、雇用に関する規定整備、各種コンプライアンスの遵守など、ビジネスを運営するうえでの法的手続きは多岐にわたります。アメリカは州ごとに法制度が異なるため、ローカルルールへの理解が求められる点も、日本との大きな違いです。こうした課題をテクノロジーの力で支援するのが、近年注目を集める「リーガルテック（LegalTech）」サービスです。AIやクラウドを活用し、法務の専門知識がなくても効率的に手続きを進められるツールが多く登場し、アメリカの中小企業の間で急速に導入が進んでいます。本記事では、そんなアメリカのビジネスシーンを支える代表的なリーガルテックサービスの中から、実用性と信頼性の高い8つを厳選し、ランキング形式で紹介します。アメリカでの起業や現地展開を検討する方にとって、知っておいて損はない情報ばかりです。

▼アメリカの中小企業に人気のリーガルテックサービスTOP10

（市場の人気をもとに）

1. Rocket Lawyer
2. Clio
3. Harvey
4. Luminance
5. Eudia
6. Spellbook
7. Paxton
8. ContractPodAi
9. Ironclad
10. LegalZoom

1. Rocket Lawyer

出典：Rocket Lawyerの公式サイト

Rocket Lawyerは、アメリカを代表するオンライン法務サービスの一つで、契約書の作成や法人設立、法的相談をワンストップで提供しています。中小企業にとっての大きな魅力は、リーズナブルな料金設定と使いやすいユーザーインターフェース。定型契約書のテンプレートは数百種類以上におよび、簡単な質問に答えるだけで法的効力のある書類を自動生成できます。

また、有料プランでは提携弁護士に直接相談できる「On Call弁護士サービス」も利用可能。起業直後の企業や、社内に法務部門を持たない小規模事業者にとって、非常に頼れる存在です。

2. Clio

出典：Clioの公式サイト

Clioは法律事務所向けに開発されたクラウドベースの業務管理プラットフォームでありながら、法律事務所と密接に関わる中小企業にも恩恵をもたらすリーガルテックツールです。契約書の管理、請求処理、ドキュメント共有、タイムトラッキングなどを一括で行えるため、法務業務の効率化に大きく貢献します。

中小法律事務所との業務連携を前提にした構造であるため、法的支援を外部に依頼している企業にとっても、可視性と透明性の高いプロセス管理が可能です。また、直感的なダッシュボードやモバイル対応により、どこからでも作業ができる点も現代のビジネスニーズにマッチしています。

3. Harvey

出典：Harveyの公式サイト

Harveyは、AIを活用した次世代型の法務支援プラットフォームとして注目を集めています。法律文書の作成、契約レビュー、法的リサーチを生成AIが支援することで、従来に比べて大幅な時間短縮とコスト削減を実現しています。中小企業にとっては、社内に法務の専門人材を抱えることなく、高度なリーガル対応が可能になるという点で大きなメリットがあります。

Harveyはすでに複数の大手法律事務所に採用されており、その技術力と信頼性は折り紙付きです。また、プロンプトを通じて自然言語で法的指示が出せるため、法律知識がないユーザーでも直感的に活用できるのが特徴です。

4. Luminance

出典：Luminanceの公式サイト

LuminanceはAIによる契約書レビューおよびドキュメント管理を得意とするリーガルテックサービスで、デューデリジェンスやリスク管理に力を発揮します。中小企業にとって、契約書の内容精査は時間とコストのかかる作業ですが、Luminanceは自然言語処理と機械学習を組み合わせ、重要な条項や異常値を自動でハイライトしてくれるため、作業効率が飛躍的に向上します。

また、同社のAIは使用頻度が増すほど自社固有の契約スタイルに適応していくため、カスタマイズ性が高い点も好評です。複数の契約を同時に扱う場面や、M&Aなど法的な確認が重要となるビジネス局面で力を発揮します。

5. Eudia

出典：Eudiaの公式サイト

Eudiaは、AIによる契約書生成・レビューを得意とするリーガルテックサービスで、スタートアップや中小企業を中心に急速に支持を集めています。特筆すべきは、契約のリスク評価を即座に提示してくれる分析機能で、ユーザーは専門知識がなくとも安心して契約書の作成・確認が可能です。

また、テンプレートベースの契約作成も可能で、法務リソースの少ない小規模事業者にとっては大きな時短効果を発揮します。2025年には新たな投資ラウンドを成功させ、機能強化とともに中堅企業向けサービスの拡充も進めている注目株です。よりスマートに法務対応を行いたい企業にぴったりのツールです。

6. Spellbook

出典：Spellbookの公式サイト

Spellbookは、Microsoft Wordと連携する形で契約書作成・レビューをAIが支援してくれるリーガルテックツールです。日々の業務でWordを使い慣れている企業にとって、導入のハードルが低く、直感的に使えるのが大きな魅力です。契約書の中の潜在的リスクや曖昧な条項をAIがピックアップし、改善提案をリアルタイムで提示してくれるため、法務の専門家でなくとも正確なドキュメント作成が可能になります。

スタートアップから中小企業まで幅広く導入されており、法務コストの削減と作業時間の短縮を重視する企業に高く評価されています。2025年には北米市場での導入実績が急拡大中です。

7. Paxton

出典：Paxtonの公式サイト

Paxtonは、AIベースのリーガルリサーチおよびドキュメントレビュー機能を提供する革新的なプラットフォームで、法律文書の裏付け調査や要点抽出、法的推論の補助を自動化します。中小企業やスタートアップにおいて、限られた時間とリソースの中で正確な法的判断を求められる場面において力を発揮します。UX設計が非常に洗練されており、法務に詳しくないビジネスパーソンでもスムーズに使いこなせる点が特徴。

Paxtonは2025年現在、注目のリーガルテックスタートアップとして多くのVCからの出資を集めており、今後の成長が期待される存在です。

8. ContractPodAi

出典：ContractPodAiの公式サイト

ContractPodAiは、契約ライフサイクル管理（CLM）をトータルで提供するクラウド型プラットフォームで、契約作成からレビュー、署名、保存、更新管理までを一元化しています。中小企業にとっては、煩雑になりがちな契約管理業務を一つのツールで完結できるという利便性が大きな魅力です。

AIを活用した契約分析機能により、過去契約の傾向把握やリスク管理が容易になり、ビジネス判断の迅速化にもつながります。柔軟なカスタマイズ性と多言語対応もあり、グローバル展開を目指す中小企業にもフィット。近年は日本市場への参入も視野に入れた展開が進んでいます。

9. Ironclad

出典：Ironcladの公式サイト

Ironcladは、契約ライフサイクル管理（CLM）に特化した先進的なリーガルテックサービスで、主に成長企業や法務部門を持つ中規模企業に人気です。契約書の作成からレビュー、承認、署名、保管、そしてパフォーマンス分析までを一元的に管理できるのが強みで、GoogleやL’Oréal、Dropboxなどの有名企業も導入しています。

AIを活用した契約プロセスの自動化や、契約の「ボトルネック」を可視化するダッシュボード機能など、法務業務の効率化に直結する機能が豊富。API連携にも対応しており、SalesforceやSlack、DocuSignなどと柔軟に連携できます。契約をビジネス成長の武器に変える次世代の法務プラットフォームです。

10. LegalZoom

出典：LegalZoomの公式サイト

LegalZoomは、アメリカで最も知名度の高いオンライン法務サービスのひとつで、中小企業や個人事業主にとっての「法務の入り口」として広く活用されています。法人設立（LLC、C-Corp、S-Corp）、商標登録、契約書テンプレート、遺言作成など、法務に関する幅広いニーズをオンラインで完結できるのが特徴です。

リーズナブルな価格と明確な料金体系、そして初心者でも使いやすいUIが評価され、これまでに数百万人以上が利用してきました。法律知識がない人でも安心して法務処理が進められるよう、専門家によるカスタマーサポートも整備されています。法務のデジタル化を身近な存在として牽引する、頼れるサービスです。

まとめ

アメリカでのビジネス展開において、法務の対応力は企業の成長スピードを左右するといっても過言ではありません。今回ご紹介したTOP8のリーガルテックサービスは、いずれも中小企業やスタートアップが直面する法的課題に対し、実用的かつコストパフォーマンスに優れたソリューションを提供しています。契約書の自動生成、法人設立のオンライン手続き、AIによる契約レビューやコンプライアンス管理といった機能は、時間とコストを大幅に削減できるため、初めてビジネスを立ち上げる際の強力な味方となるでしょう。アメリカでは、こうしたリーガルテックの導入がもはや特別な選択肢ではなく、ビジネスを効率的に進めるうえでの“当たり前”となりつつあります。日本からアメリカ市場を目指す方にとっても、現地のリーガルテック事情を知ることは大きなアドバンテージになるはずです。時代の流れに合った法務対応で、安心してビジネスの可能性を広げていきましょう。弊社IGNITEでは、こうした海外をターゲットしたビジネスのお助けを行っています。海外マーケティングに特化したプロフェッショナル・チームが、市場調査はもちろん、翻訳・ローカライズ、コンテンツ制作から、海外向け広告運用まで、総括的なサービスをお届けします。日本企業の海外進出を後押しする専門会社として、お客様の事業を多角的にサポート。まずはお気軽にご相談ください！