韓国の年末年始ライフ!お金の使い道5選

年末年始は、誰にとっても一年の締めくくりと新しい年のスタートを感じる特別な時期。韓国でもこの季節は、家族や友人との団らん、旅行、特別な食事、ショッピングなど、普段とは少し違った過ごし方が見られます。冬休みの帰省ラッシュや、ソルラル(旧正月)と呼ばれる伝統的な休暇もあり人々の生活は普段以上に活気づくのが特徴です。
では、実際に韓国の人々は年末年始、どのようなことにお金を使っているのでしょうか?特別な贈り物や食事、旅行だけでなく、趣味や自分へのご褒美にまで支出は広がります。今回の記事では、最新の調査やデータをもとに、韓国人の年末年始の支出ランキングTOP5を詳しくご紹介します。ランキングを通して、韓国のライフスタイルや文化の一端も垣間見ることができます。意外な人気アイテムや伝統的な習慣も登場するので、韓国の年末年始を知るうえで参考になること間違いなしです。
▼ランキング
(市場のトレンドをもとに)
- 帰省交通費
- 贈り物・お歳暮
- 外食
- 旅行
- 自己投資
1. 帰省交通費

韓国の年末年始支出ランキングで最も大きな割合を占めるのが「帰省交通費」です。韓国では年末年始や旧正月(ソルラル)の時期、家族と一緒に過ごすことが非常に大切にされています。そのため、ソウルや釜山といった大都市で働く若者や中年層が、一斉に地方の実家へ帰省する光景が毎年繰り広げられます。
この帰省シーズンには、全国の高速道路や鉄道、空港が大混雑となり、韓国ニュースでも恒例行事のように「帰省ラッシュ」の様子が報じられます。特に高速鉄道(KTX)は人気が高く、チケットの予約は数週間前から熾烈な争奪戦になります。チケット販売開始と同時にサイトへアクセスが集中し、数分で売り切れることも珍しくありません。そのため、多くの人が通常より高額な航空券やレンタカーを利用することになり、交通費が家計に重くのしかかります。
また、帰省は単なる移動にとどまらず「家族と過ごす時間」への投資でもあります。韓国社会では家族の絆が強く、年末年始に顔を合わせて挨拶を交わすことが重要とされます。そのため、多少費用がかさんでも帰省を優先する人が多いのです。
さらに、帰省に伴う出費は交通費だけにとどまりません。地方の親戚へ持参する贈り物や、滞在中の外食費なども加わり、総合的に大きな出費となります。若者や新婚夫婦にとっては、経済的な負担となるケースも少なくありません。それでも、多くの韓国人にとって年末年始の帰省は欠かせない習慣です。都市での忙しい生活から離れ、家族と食卓を囲み、新しい年を迎える時間は、他では得られない安心感と喜びをもたらしてくれるからです。
2. 贈り物・お歳暮

韓国の年末年始に欠かせない支出といえば「贈り物・お歳暮」です。韓国語では「ソンムル(선물)」と呼ばれ、家族や親戚はもちろん、日頃お世話になっている上司や取引先、恩師などに感謝を伝える大切な習慣となっています。日本のお歳暮やお年賀に近い文化であり、社会的な礼儀として根強く続いているのが特徴です。
贈り物の定番は、伝統的な食品セットです。例えば、高級韓牛(ハヌ)の詰め合わせ、果物の盛り合わせ、韓国海苔やスパムのギフトボックスなどが人気を集めます。また、近年では美容や健康志向の高まりから、高級コスメや紅参(ホンサム)製品、健康食品を贈るケースも増えています。
贈り物の価格帯は幅広く手軽な3万ウォン程度のものから、10万ウォン以上の高級品までさまざま。会社関係の贈答では、見栄えや相手への敬意を示す意味もあり、少し背伸びした金額の商品を選ぶ傾向もあります。そのため、年末年始の支出全体の中でも贈り物代が大きな割合を占めるのです。
また、この習慣には「人とのつながりを重んじる」韓国社会の価値観が反映。単なるモノのやり取りではなく、挨拶を形にするものとして贈り物は存在します。親戚への贈答は、家族関係を円滑に保つための重要な役割を果たしており、欠かすことができません。一方で、若い世代の中には「形式的な贈り物よりも実用性や気持ちを重視したい」という声も増えており、カジュアルなギフトカードやオンラインショッピングのeギフトを選ぶケースも目立ってきています。伝統と現代的なスタイルが共存しているのも、韓国ならではの特徴です。
こうした背景から、韓国の年末年始は街じゅうに華やかなギフトボックスが並び、買い物客でにぎわいます。贈り物を選ぶ時間そのものも、韓国人にとって新しい年を迎える準備の大切な一部といえるでしょう。
3. 外食

年末年始は、一年の疲れを癒やし、家族や友人、恋人と過ごすためのごちそうシーズンです。普段より豪華な食材を買い込んだり、人気のレストランを予約したりと、食にかける支出が大きく膨らみます。年末の定番といえば、会社や仲間内で開かれる「忘年会」にあたる회식(フェシク)です。焼肉店や居酒屋スタイルの韓国料理店は12月後半になると連日満席で、外食費が一気に増える時期。また、年末カウントダウンを特別な場所で楽しむために、ホテルディナーや高級レストランを選ぶ人も少なくありません。
一方、新年の食卓には欠かせない料理もあります。その代表格が「トックッ(떡국)」と呼ばれるお雑煮です。薄切りのお餅を入れた温かいスープは、「一年を長く生きる」という意味が込められており、韓国では新年に必ず食べる習慣があります。家族と一緒に自宅で作る家庭も多いですが、最近では手軽に食べられるよう、デリバリーや外食で済ませる人も増えており、これもまた支出増加の一因となっています。
さらに、韓国の食文化を語る上で外せないのが「デリバリー文化」です。年末年始は寒さも厳しいため、チキンやジャジャン麺、ピザなどを注文し、家族や友人と気軽にシェアする家庭が増えます。出前アプリの利用率が特に高まる時期でもあり、手軽に楽しめる贅沢として人気です。
韓国人にとって「食」は単なる栄養補給ではなく、人と人とをつなぐ大切なコミュニケーションの場といえます。年末年始に外食や特別な食事への支出が増えるのは、家族や友人との絆を深めるための自然な流れといえるでしょう。
4. 旅行

冬休みや連休を利用して、国内外へ旅行する人が増えるのは日本と同じですが、韓国ならではの傾向も見られます。まず国内旅行では、家族連れやカップルに人気の観光地が賑わいます。特に、自然豊かな済州島は冬の旅行先として定番で、飛行機で1時間ほどというアクセスの良さから、短期間でも気軽に訪れることができます。
また、江原道のスキーリゾートも冬ならではの人気スポットで、年末年始には多くの若者や学生が滑りを楽しみに訪れます。宿泊費や交通費に加え、アクティビティ代や食費もかさむため、レジャー費全体が大きく膨らみます。
一方で、海外旅行に出かける韓国人も少なくありません。日本や東南アジアは距離も近く人気が高い行き先で、特に12月から1月にかけては円安や格安航空券の影響で日本旅行を選ぶ人も増えています。また、年末年始を「特別な思い出」として過ごしたいカップルが、韓国を飛び出して海外で新年を迎えるのも近年のトレンドとなっています。
旅行やレジャーの支出には、「家族や恋人との絆を深める」という文化的側面もあります。韓国社会では長時間労働や学業の忙しさから、まとまった休みを取れる機会が限られています。そのため、年末年始の休暇は旅行に出かけ、非日常を楽しむ貴重な時間とされているのです。
さらに、若い世代では「SNS映え」を意識した旅行も増加しています。人気カフェやフォトスポットを巡る小旅行や、テーマパーク、アート展示を訪れるといったレジャーも盛んで、交通費や入場料、体験代が支出に加わります。単なる移動や観光ではなく、「体験に投資する」という価値観が広がっているのも現代的な特徴です。
このように、旅行・レジャーは韓国の年末年始を彩る欠かせない楽しみであり、家族の団らんや若者の自己表現の場としても重要な役割を果たしています。
5. 自己投資

近年、韓国では自分を磨くことや新しい年をよりよく過ごすための準備に積極的にお金をかける人が増えており、年末年始は特にその傾向が強くなります。まず注目されるのが美容・健康分野への投資です。韓国は世界的に知られる美容大国であり、年末年始のボーナスや冬のセールを利用してエステ、スキンケア製品、化粧品をまとめ買いする人が多数。特に20〜30代の女性を中心に「新しい年はもっときれいに」という意識が高く、コスメショップや美容クリニックは年末にかけて大盛況となります。
また、男性の間でもジムやフィットネスへの加入、スポーツ用品の購入といった健康志向の出費が目立ちます。新年に「今年こそ運動を続けよう」という決意を込めて、年始に新しい会員契約を結ぶのは韓国ではよくある光景です。
さらに、若い世代の間では「自分へのご褒美消費」も定着しています。1年間頑張った自分に、欲しかったブランド品を購入したり、最新のガジェットを手に入れたりするのです。こうした消費は単なる浪費ではなく、モチベーションを高める投資として前向きに捉えられているのが特徴です。
韓国社会では長時間労働や学歴社会といったプレッシャーが大きいこともあり、年末年始は「リセット」と「スタート」の両方を意識する特別な時期。その中で、自己投資や趣味にかけるお金は、心身のリフレッシュや未来への準備として重要な意味を持っています。
まとめ
韓国の年末年始の支出ランキングを振り返ると、家族や人とのつながりを重視する文化、特別な食事や旅行で非日常を楽しむ習慣、そして新しい年に向けた自己投資など、韓国ならではの価値観が色濃く表れていました。お金の使い道は、その国のライフスタイルや社会の姿勢を映し出す鏡。年末年始という特別な時期だからこそ、韓国の人々の暮らしや考え方をより深く理解できるのかもしれません。
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