【必見】日本酒を世界に!海外の日本酒展示会

近年、日本酒は国内だけでなく、世界各地でその人気が急速に高まっています。伝統的な製法に基づきながらも、現代的な味わいやデザインを取り入れた日本酒は、食通や酒愛好家の間で注目を集めています。また、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、日本酒の国際的な認知度がさらに向上しています。
このような背景から、日本酒の展示会が世界各地で開催され、現地のバイヤーや消費者が日本酒の魅力を直接体験できる機会が増えています。今回の記事では、日本酒の現状と今後、世界で開催されている日本酒の展示会を紹介します。

日本酒の国際的な人気と需要の高まり

現在、日本酒は世界中で高い評価を受けており、最近では韓国や台湾への需要が拡大しています。日本国内の酒造メーカーも、海外市場に向けた特別な銘柄を開発し、現地の嗜好に合った商品を提供しています。それでは、海外での日本酒市場の現状と今後、また人気の日本酒の種類などをご紹介します。

日本酒市場の現状と今後

日本酒は海外市場において、日本酒造組合中央会は、2023年度の日本酒輸出額が410.8億円、輸出量が2.9万キロリットルだったと発表しました。下の図を見ると、前年比で金額で87%、数量で81%に留まっています。この市場の減少の主な要因として、中国やアメリカの景気減速やインフレが影響を与えたと考えられています。


しかし、輸出額の減少幅が輸出量に比べて小さいことからも分かるように、依然として高付加価値な日本酒が求められており、その需要は高まっています。特に1リットルあたりの輸出金額は2022年に続き、2023年も過去最高を更新し、日本酒がプレミアムな商品として認識されていることを示しています。韓国や台湾、イタリア、ブラジル、スペインでは輸出金額が上昇していることが顕著に表れています。

国・地域別輸出入総額((2023年4月~2024年3月(年度分))
参考元:財務省貿易統計 過去の報道発表資料(2023年4月~2024年3月(年度分))

今後、日本酒市場の成長はインバウンド需要の取り込みとともに、日本食以外の現地レストランへのアプローチが鍵とされています。また、輸出先国の多角化や日本酒の多様な楽しみ方を提案することでさらに市場が拡大する可能性があります。

海外ではどういった日本酒が人気なのか

海外市場では、日本酒の人気が高まり続けていますが、国や地域によってその嗜好は異なります。例えば、中国では大吟醸などの高級日本酒が富裕層を中心に人気を博しており、特にレストランでの消費が多い傾向にあります。一方、アメリカでは、カリフォルニア州を中心に和食レストランでの日本酒消費が盛んで、特定の銘柄が繰り返し選ばれています。

また、香港やシンガポールでは、2,000円を超える高価格帯の日本酒が市場を牽引しており、特に香り高く甘みの少ない吟醸酒や、生酒などが人気です。これらの国々では、プレミアムな日本酒が求められており、その品質やブランド価値が評価されています。

海外で人気の日本酒の種類

特に海外で注目されている日本酒は、純米酒、大吟醸酒、スパークリング日本酒、生酒です。それぞれの個性的な特徴から、海外の日本酒愛好家たちを魅了している理由を見ていきましょう。

【純米酒】

純米酒は、米の旨味をダイレクトに感じることができ、フルーティーなタイプから力強い味わいのタイプまで幅広い選択肢があります。特に飲みやすく、米の甘みを感じられるフルーティーな純米酒は、日本酒初心者の方にもおすすめとされています。

【大吟醸酒】

大吟醸酒は、華やかな香りと繊細な味わいが特徴で、花や果実を思わせるような上品な香りが、海外でも高い評価を受けています。リンゴや白桃を思わせるような華やかな香りと滑らかな口当たりが特徴で、世界中の日本酒愛好家から人気を集めています。

【スパークリング日本酒】

スパークリング日本酒は、軽やかで飲みやすく、シャンパンのようなフルーティさがあり、パーティーシーンにも最適なことから若い世代や日本酒初心者にも人気です。近年では、海外でもその独特な味わいが注目され、人気が高まっています。

【生酒】

生酒は、通常の日本酒よりも低温での保存が必要ですが、その分新鮮な風味が楽しめることで人気を集めています。特に香港やシンガポールなどアジア圏では生酒の人気が高く、そのフレッシュな味わいが愛されています。

世界で開催される日本酒の展示会5選

世界各地で開催される日本酒の展示会では、さまざまな銘柄を試飲できるだけでなく、日本の文化や歴史にも触れることができるため、海外での人気が集まっています。ここからは、特に注目すべき日本酒の展示会を5つご紹介します。

Salon du Sake - サロン・デュ・サケ(フランス)

Salon du Sake - サロン・デュ・サケ(フランス)webサイト
引用元:Salon du Sake

Salon du Sakeは、日本国外で開催される最大級の日本酒関連イベントの一つで、パリで開催されます。このイベントは日本酒や他の飲料、さらには日本の食文化、工芸、観光、化粧品をプロモーションする重要なプラットフォームです。ワークショップ、講演、テイスティングが行われ、日本酒愛好家やヨーロッパの専門家にとって注目のイベントとなっています。

【過去の実績】

  • 来場者数 : 4,897人
  • 来場者属性:輸入業者、小売業者、ソムリエ
  • 出展企業:50社

【出展企業(一部)】

  • 青木酒造株式会社
  • アゼロウ酒造
  • シェヴァリエ(Chevalier)
  • 獺祭 (Dassai)

【概要】

国際ワイン・アルコール飲料展(ドイツ)

国際ワイン・アルコール飲料展Webサイト
引用元:ProWein

国際ワイン・アルコール飲料展は、ワインとアルコール飲料に特化した世界最大級のイベントの一つです。業界のプロフェッショナルが製品を展示し、ネットワークを広げ、新しい市場の機会を探るためのプラットフォームを提供しています。

【過去の実績】

  • 来場者数:49,304人
  • 来場者属性:バーオーナー、バーテンダー、卸売業者など
  • 日本企業:5,764社
  • 海外企業:5,067社

【出展企業(一部)】

  • 明石酒類醸造株式会社
  • 株式会社ベルーナ
  • 長龍酒造株式会社
  • 大門酒造株式会社

【概要】

※全て英語での記入になります。

BCB Berlin - BCBベルリン(ドイツ)

BCB Berlin - BCBベルリン Webサイト
引用元:Bar Convent Berlin | 14th - 16th October 2024

BCBは、バーおよび飲料業界で最大規模のトレードフェアであり、世界約90か国からバーオーナー、バーテンダー、ディストリビューター、メーカーが一堂に会します。このイベントは、ネットワーキングの機会や最新の製品展示、豊富な教育プログラムを提供し、業界の発展をサポートしています。特に、教育セッションやパネルディスカッションでは、女性のエンパワーメントや低アルコール飲料といった最新の業界トレンドに焦点を当て、参加者に貴重な知識と洞察をもたらしています。

【過去の実績】

  • 来場者数:15,000人
  • 来場者属性:バーオーナー、バーテンダー、卸売業者など
  • 出展企業:544社

【出展企業(一部)】

  • チョーヤ梅酒
  • オーモン酒造
  • BBCスピリッツ
  • ビームサントリー

【概要】

※全て英語での記入になります。

BCB - バー・コンヴェント・シンガポール(シンガポール)

BCB - バー・コンヴェント・シンガポールWebサイト
引用元:BAR CONVENT SINGAPORE

BCBシンガポールは上記のベルリンと同様のバー・コンヴェントイベントのグローバルネットワークの一部です。このイベントは、バーやスピリッツコミュニティのプロフェッショナルを集め、ネットワーキングや最新の業界トレンドについて学ぶ機会を提供します。業界リーダーを結びつけ、革新を紹介する伝統を続けることが期待されています。

【過去の実績】

  • 来場者数:約30,000人
  • 来場者属性:バーオーナー、バーテンダー、卸売業者など
  • 出展企業:87社

【出展企業(一部)】

  • アレンビック株式会社
  • アルタムーラ蒸留所
  • ブロークンボーンズ
  • 白蘭樹下酒造

【概要】

※全て英語での記入になります。

台北国際酒展(台湾)

台北国際酒展 Webサイト
引用元:Taipei Int'l Wine & Spirits Festival 2024 - Official Site

台湾で開催される日本酒展示会は、日本酒の魅力を伝える重要な場として注目されています。日本各地の蔵元が直接参加し、多様な銘柄を紹介しながら、来場者と交流する貴重な機会を提供しています。試飲や販売を通じて、台湾の消費者に直接アピールし、日本酒の人気が高まっています。台湾市場では、日本酒を楽しむ人が増加しており、特に飲食店オーナーが深い味わいの日本酒に関心を寄せています。市場の拡大に伴い、日本酒専門店も台北にオープンするなど、日本酒の需要が高まっています。

【過去の実績】

  • 来場者数:59,075人
  • 来場者属性:卸売業者、輸入業者、小売業者、日本酒に興味を持つ愛好者
  • 出展企業:254社

【出展企業(一部)】

  • SAKEYOI CO., LTD.
  • OKYAKUSAKE
  • SAKESOUL

【概要】

※全て英語での記入になります。

まとめ

日本酒の世界的な人気は高まる一方であり、海外の展示会は、海外進出を目指す日本酒企業にとって、その魅力を世界に発信する絶好の機会となります。多様な日本酒の魅力や新しい市場を開拓する取り組みを通じて、新たな顧客を獲得し、海外市場への進出を加速させることが可能です。展示会は、海外のバイヤーとの出会いやパートナーシップ構築の場を提供し、海外市場への販路拡大を促進する効果が期待できます。この機会にぜひ、展示会への参加を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を監修した人
Hiroki M
マーケター、COO
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